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妖刀使いの滅殺者
第31話
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を絡めて2人で皆が待つ広間にもどり、今日何度も聞いた祝いの言葉を受けた
そしてリズの進行が再開する

『夫婦初の共同作業が終わったところで!クラインからここでお祝いの言葉を!』

「俺ぇ!?聞いてねぇぞ!」

どうやらクラインは自分が言う事自体知らされていないようだ
あいつ、なんか可哀そうだな…

「いいからやりなさいよ!」

リズの恐ろしい眼力がクラインを襲う
その眼力に敗れ、渋々クラインはマイクを受け取った

『えぇとぉ。まずはお2人共、ご結婚おめでとうございます』

「おいおいクライン、こいつらの結婚はずいぶん前だぞ!」

エギルからヤジが飛ぶ。それで会場は沸く

『いいんだよ!…んで、俺が師匠に初めて会ったのは確か当時最前線だった6層のダンジョン最下層だったな。その時のアイツは病んでてほんとに世話かかった奴だったぜ』

「悪かったな…」

「レイ君が病み期!?」
「レイさんが病み期!?」
「レイが病み期!?」

そっか、アスナとシリカとリズはしらねぇのか。いつか話さなきゃなぁ

『でも、ほんとに良い奴なんだよなぁ。自分の死より他人の命って考え方でさ。なんつーか、良い言い方でヒーロー、んで悪い言い方だとお人よしすぎんだ』

その言葉にサチが隣で激しく同意している。俺、ちょいと複雑な心境です

『だからサチさん、その、俺が言うのもなんだけど、レイの事信用してやってくれ。他人の為にどこにでもあらわれちまいそうな奴だけど、絶対サチさんの事想ってるから』

「良い事言うじゃないクライン!」

「本気で思ってるならそこで茶化さないであげましょうよリズさん…」

「…分かってます。レイは絶対私を想ってるって」

途端に周りから冷やかしの声が聞こえる
いつもなら平気だが、こういう場では結構恥ずかしい。サチはテンションが上がっているせいか、全然動じていない

「レーイ!お前からは何にも言わないのかー!」

キリト、茶化すな

「…はぁ、しゃーねぇ。俺も、誰かさんが言うようにお人よしだけど、ずっとサチを想ってるよ!」

「男だねぇ」

「だ、大胆です」

冷やかす者もいれば逆に恥ずかしがる人もいて、次は自分達の番だとカップルが見つめあい、自分に相手がいない事を嘆く奴もいる
この世界にはいろんな人が、笑って、泣いて、喜んで、怒って、楽しむ。茅場が作りたかった「世界」が何なのか俺にも分からない。だけど俺達は、いや、だからこそ俺達はこの「世界」で精いっぱい生きていくんだ――――

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