第六十二話 な、なんてことすんだてめえはっ!
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
彼女の名乗りを聞いて、闘悟はそこで思い出す。
カイバに聞いていた話を。
その中にウサミミを持つルームリーダーの少女の話を聞いていた。
「そうか、アンタがルームリーダーのシャオニか」
「フシシシ、大せ〜かい! キミ達も『ブレイヴ』でしょ? 同じ『ブレイヴ』同士仲良くできればいいなぁ〜とか思うんだけどな!」
本心なのかどうか判断できない。
闘悟は警戒を緩めないように質問をする。
「それで? どういった用で来たんだ?」
「ん〜だからトーゴちゃんを恋人に……」
「オレが聞きたいのは、本当の要件だ」
闘悟の真っ直ぐな眼差しを受けて、シャオニは黙り込む。
そして、ニヤッとして口を開く。
「むふ〜やっぱいいねんトーゴちゃん。うん、私が来たのは、さっきも言った通り大会に関してだよ」
木の上から飛び降りて、シャオニは三人に近づく。
ミラニが剣を構える。
「だいじょ〜ぶ! 何もしないしない!」
「信じられるものか!」
ミラニは鋭い視線をぶつけ、これ以上近づくと攻撃する態度で立ちはだかる。
「う〜ん、じゃあここで話すねん!」
彼女は立ち止まり、話を続ける。
その距離は大体五メートルくらいだ。
「ねえトーゴちゃん、キミ、狙われてるよ?」
「狙われてる?」
「うん、それも厄介な連中にねん」
ミラニは未だ警戒を緩めずシャオニを見据えている。
本当に護衛の鑑(かがみ)だと感じる。
クィルは狙われていると聞き、不安そうに闘悟を見る。
「厄介な連中って?」
「『五色の統一者(カラーズモナーク)』……だよ」
闘悟は何のことか分からず首を傾げる。
シャオニのその言葉に反応したのはミラニだった。
「はぁ、また厄介事を……」
「あれ? あんま驚いてないねん?」
シャオニはもっと驚くと思っていたが、意外にも周りの反応が淡白だったので逆に驚いた。
「当然だ。この男は厄介事を運んでくるプロだ」
誰がプロだ!
そんなライセンスを取った覚えなんかねえわ!
「え? でもでもあの『五色の統一者(カラーズモナーク)』だよ? しかも全員に狙われてるんだよ? こんなこと前代未聞(ぜんだいみもん)だよ?」
「それがどうした? この男の存在が、もうすでに異常で異端で、論外な規格外の前代未聞だ」
ひっどくねえっ!?
自覚はしてるけどもう一度言うよ?
ひっどくねえっ!?
「あ、そうなの?」
シャオニが納得しそうになる。
「いやいや、違うし!」
「違わないぞ前代未聞」
「そんなふうに呼ぶな!」
「ミ、ミラ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ