赤と六課
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「うわぁぁぁぁ!!」
フェイトさん滅茶苦茶病んでる!
滅茶苦茶病んでるよ!
「まずい.....早く帰らないと.....」
このままではフェイトさんが死んでしまうしまうんじゃないかと何故か直感してしまった。
僕は六課にいや、フェイトさんのもとに帰ろうと走ろうとする。
ピピピッ
メールが来た。
『Fromフェイトさん』
フェイトさんからだった。
そこには長い文章などは書いておらずただ一言、
『エリオ』
「エリオ」
不意に後ろから声がした。
僕はロボットのようにギギギッと後ろを振り向いた。
「エリオ」
金髪の美女がそこにはいた。
底冷えするような声を出して。
本来は優しさの塊のような人物の筈なのに、今のその人物は明らかに恐怖の塊だった。
「フェ、フェイトさん..........」
その人物の名はフェイト・T・ハラオウン。
管理局の若きエリート執務官にして僕の保護者のような人だ。
「..........」
フェイトさんは下を向いて俯いていた。
その沈黙が益々僕に恐怖を煽った。
「フェ、フェイトさん、実は___________」
パシンッ!
左の頬に衝撃がきた。
僕はフェイトさんにビンタをされたらしい。
そのビンタは痛くなかったけど、痛かった。
そして、思い切り抱き締められた。
「エ、エリオ........」
その声は微かに震えていて、嗚咽も混じっていた。
「よかった.......ほんとうによかったよぉ..........」
僕はフェイトさんの声を聞いて、とてもフェイトさんに対して申し訳ない気持ちになってしまった。
こんなにも心配をかけてしまったこと。
僕のことを本気で心配してくれていたこと。
「フェイトさん.....その.....ごめんなさい.....」
今の僕にはなかった謝ることしかできなかった。
その後もフェイトさんに抱きつかれたまま僕は謝っていた。
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