第64話
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んて絶対に。
おかしいですわね、昨日の夜の食事はそれほど食べておりませんのに。」
そう呟きながらご飯を少しだけ食べていく。
麻生は操祈にもう一度視線を向けて言った。
「おい、一体何をした?」
麻生が何について聞いているのか分かったのか、今度は悪戯な笑みを浮かべて言う。
「だってぇ、私に口答えしたんだぞ。
それ相応の罰を受けないとね♪」
麻生はこの食蜂操祈という女性の性格を垣間見た。
朝から疲れたような溜息を吐いて食事を再開する。
操祈はバスに乗る時も麻生にくっついていた。
しかもクラスの中まで同行しようとするので麻生が説得して自分のクラスに戻った。
ようやく、落ち着き麻生はため息を吐く。
「お疲れみたいね。」
隣の席で麻生の疲れた表情とため息を聞いた美琴は言う。
「しつこく付き纏われてみろ。
誰だって疲れると思うが。」
「ああ〜、それについては少しだけ分かるわ。」
美琴は後輩である白井黒子を思い出す。
彼女も常盤台の生徒なのだが風紀委員の仕事で怪我をして、今は病院に入院している。
白井は美琴の事を心酔している。
むしろ、行き過ぎている。
それでよく白井に付き纏われることもあるので麻生が感じている疲れを何となく分かってしまう。
そのまま授業が始まり昼休みになると、操祈と取り巻きが麻生のいる教室に入ってきた。
「恭介さ〜ん♪
一緒にご飯でも食べましょう♪」
その声を聞いて麻生は疲れた表情になる。
美琴は麻生の表情を見て小さくため息を吐いて言う。
「ごめんね、今日は私とご飯を食べる事になっているのよ。」
麻生は少し驚いた表情をした。
まさか、美琴から助け舟が来るとは思ってもみなかったのだ。
その程度で引く操祈ではない。
「でもぉ〜、恭介さんは私とご飯を食べるって決まっているのよ。
御坂さんは一人でご飯を食べてくれない?」
「私が先だって言っているのよ。
あんたこそ、派閥のメンバーとご飯でも食べていれば。」
二人の間にいつの間にか火花が散っている。
しかも、お互いは超能力者。
本気で戦えばどうなるか誰にも予想できない。
教室内の生徒にも緊張感が生まれる。
操祈の心理掌握は美琴には通じない。
美琴の身体から流れるAIM拡散力場が電磁バリアーの役割を担っており、心理掌握の影響を受けないのだ。
だが、それで終わる操祈ではない。
美琴に干渉できないのなら他の生徒達を操ればいい。
常盤台の生徒は最低でもレベル3。
大人数の生徒を操れば、いくら美琴でも苦戦はするだろう。
「そこまでだ。」
一触即発の雰囲気に麻生が割って入る。
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