第4章:モンバーバラの姉妹は狼と行く
第9話:放っておけないッス!
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悪さは変わらないわね。
「マーニャさん、ミネアさん……申し訳ないけど今すぐ鉱山に入り、目的の物を手に入れて戻ってきてくれ! 俺はその間ここの人達にキアリーをかけて治療しようと思う。完治出来なくても自力で歩ける様になってくれれば、この町から離れる事も出来るはず……空気のまともな場所で、2.3週間養生すれば完治するはずだから、その切っ掛けを与えたいと思う!」
格好いい!!
弱っている人々を見捨てられない優しさ。
颯爽と私達に指示を出し、自分は脇目も触れず治療に専念する……
もうダメだ……こんなに格好いい男は他に居ないよ!
「ではマーニャお嬢さん、ミネアお嬢さん……我々は火薬壺を探しに行きましょう」
私がウルフに見とれていると、オーリンのゴツイ手が私の肩に触れ、この場から離れる様に指示をする。
鬱陶しい男ね……もう少しいい男の姿を眺めさせなさいよ!
マーニャSIDE END
(アッテムト鉱山)
オーリンSIDE
くそぅ! あの野郎め……
ちょっと魔法が使えるからって恰好付けやがって!!
二人とも完全にあの野郎へのぼせ上がっている。
どうせ毒ガスが充満するダンジョンの中に入るのが嫌だったに違いない。
それなのに弱者を助けるヒーローみたいなフリをして、格好を付けただけに違いないんだ!
美女の前だけで格好を付けるチャラ男なんだよ!
キングレオ城でもそうだ……
本来はオレ様の凄さが際立つはずだったのに、あの野郎がマーニャを殴り偉そうに説教を垂れて有耶無耶にしやがった。
今回だって、このダンジョン内の毒ガスとモンスターの前に、奴のヘタレ姿を晒し出す絶好の機会だったのに、上手い言い訳を見つけて回避しやがったんだ!
だがな……今に見ていろ!
火薬壺を手に入れ、大臣を驚かし、バルザックの居場所を見つけたらオレ様の出番だ!
城の兵士達を前に、あのヘタレが何も出来ずにいるところを、オレ様がこの筋肉を駆使して全てを解決させるんだ!
その為の秘密兵器だって持っている。
あとは機会が来るのを待つだけだ……
今の内に美女の視線を集めておけば良い……
最後に頼りになるのは、このオーリン様だと解るはずだから!!
オーリンSIDE END
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