奴隷という名の仲間?
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シノンと共にレッドネームがはびこる犯罪者達の街へとやって来た。ここには転移ゲートが確かに存在して、普通の街と同じように過ごせる。ただし、アジトはバカ高くてとても買えない。だから、俺とシノンはこのゲートを使って、第35層にある迷いの森、奥深くにある隠しエリアに有った廃屋を購入して修復したのだ。
「忙しい…………」
「姉ちゃん、こっちもビール、頼むよ」
「セルフよ。勝手に金払って入れなさい」
「厳しいねぇ〜」
そう、ここは酒場。客はレッドネームやオレンジネームの犯罪者達。そんな連中もここでは大人しい。逆らうような奴は容赦無く殺しているからだ。それと、シノンの作る料理と武具を求めて結構な連中が常連客になっている。そう、ラフィン・コフィンの連中とかもだ。
「NPCの店員を雇えねえのかよ」
「無理ね。お金を奪われてトンズラされちゃうわ」
実際問題、ここは単なる家だしな。NPCを雇っても、それが犯罪者なんだから厄介だ。
「安心しろ。PoHに手配しておいた」
「どんなのをよ?」
「プレイヤーの女を拉致って来いってな」
「…………」
ジト目でこちらを見てくるシノン。
「まじかよ。俺も行けば良かったぜ」
「ザザ。アンタの武器はまだ出来てないでしょ」
「ちっ、早く頼むぜ」
「オーダーメイドを頼んだのはアンタでしょ。それより、これ運んでよ」
「おい、俺をウエイターにするなよ。客だぞ」
シノンがザザの目の前にトレイに乗った料理を置く。
「いいけど、どんどん遅くなるわよ」
「わぁったよ。でも、そっちの旦那には手伝わせないのか?」
「馬鹿ね。ご主人様を働かせられると思うの?」
「無理だな」
「そうよ。頼んだら、どうせ犯されるだけよ。この忙しいのにね」
前にやった事を相当根に持ってやがるな。実際問題、シノンはこの頃大忙しだ。上位のレッドネームとかの連中がこっちに流れているからな。まあ、そいつらが落として行くアイテムが大量に入ってくるから、楽なんだけどな。
「ふん。仕方無いな。俺も手伝ってやるよ」
「珍しい」
「今日は休憩だしな。どれを運んだら良い?」
「これと、これとこれをあっちに持って行って」
「了解」
食事処は全てバイキングだ。その御蔭で、皆は好き放題に食べている。そんな訳で、料理を作っているシノンを手伝って過ごしていると、扉が開けられて、フードで姿を隠した連中が入ってくる。
「待たせたな。連れて来たぞ」
PoH達はでかいずた袋を床に転がす。そして、中身を床に出した。
「おいおい、こいつは…………いいじゃねえか」
袋は二つ。つまり、二人を拉致して来たようだ。二
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