Mission
Mission8 ヘベ
(3) マンションフルーレ302号室 B
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精セルシウス。
「クマの手」ゲット直後のはしゃぐ(本人は否定するが)ミラ。さらには新婚夫婦よろしくミラにネクタイを直されるルドガー。
ミュゼ手作りのハーピーの羽根飾り。メンバー分全員を並べて複雑感漂う撮影会だった。
各地で集めた猫にまみれる愛らしいエルとルルが何十枚も。
ギガントモンスター退治クエストは、互いの技を引き立て合い、トドメを刺したシーン、決めポーズまでばっちり納まっている。
「こうして拝見すると、ユティさんがいかに腕のいいカメラマンか分かりますね」
「ステキな写真、たくさん撮ってくれてありがとうです」『ベストショットクイーン・ユティ、バンザ〜イ!』
「ワタシの取り柄、コレくらいしかないから」
「またまたご謙遜を。カメラはお小さい頃から扱ってらっしゃるのですか?」
「ん。とーさまの友達のおじさまがくれた。ワタシが気に入ったって知ってから、おじさま、毎年色んな部品くれた。フィルターとか高感度レンズとか、あの三脚ケースも。全部おじさまのプレゼント」
ユティは愛おしげにカメラを撫ぜた。その仕草に「おじさま」への愛情が表れている。
「この変わった折り紙も『おじさま』直伝かしら」
ふよん。ミュゼが漂ってきて、ユティの前のペーパークイリングを摘まんだ。
「ううん。それはおじさまのイトコから教わった。写真撮ってアルバムに貼るだけなんて殺風景だ、って。これだけじゃなくて、シールとかスキミングテープとかレースの活用法も、おじさまのイトコから」
ユティはミュゼの手からペーパークイリングを取り上げると、イスに登ってミュゼの髪に器用に飾った。赤いバラがミュゼの水色の髪に映える。
ミュゼは(レイアのコンパクトの)鏡を見てきょとんとしていたが、すぐに浮遊してミラのもとへ行った。
「どう? 似合うかしら」
「わ、私!? えっと、その……似合ってる…んじゃない、かしら…私は、綺麗だと思う、とても」
ミラは真っ赤になりながら言い切った。――たとえ正史と分史の隔たりがあっても、ずっと仲違いしていた姉と話しているミラの姿に安心した。
ミラが初めて家に来た日はそれこそどうしていいかさっぱりだった。自分が壊した世界からの漂流物。どう扱っていいか分からなかった。アルヴィンの「ここにいていいって実感を作ってやれ」アドバイスもイマイチ実践法が分からなかった。そしてルドガーなりに悩み、エルと同じく、ミラにはことさら優しくするようにした。
そしたら段々と、ミラと二人、エルも加えて3人でいるのが普通になってきた。親子連れだの恋人だの間違えられたがそれは余談だ。
自惚れと言われるかもしれないが、今、ミラと最も心的距離が近いのはルドガーだと自負している。
千言を尽くして
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