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トーゴの異世界無双
第五十八話 みんなにサプライズだ!
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これは!?」


 そこにあったのは、羽毛で作られた数々の品だった。
 手袋、タオル、リストバンド、帽子(麦わら帽子の形)、髪紐(かみひも)、エプロン、ぬいぐるみ(熊)が作られてあった。
 もちろん、これは闘悟が改変魔法で作った物である。
 ん〜便利なんだけど、ここまでくると錬金術だなこれ……。


「す、すっげえ〜っ!」


 ハロがキラキラと瞳を輝かせる。


「まあ、驚きましたね」


 第一王女であるリアも同様だ。


「さあ、お好きな物をどうぞ?」
「あたしこれがいいっ!」


 一番に決めたのはやはりハロだった。
 他の者は素直なハロとは違い、遠慮がちなようで手を出しにくそうだ。
 ちなみにハロが選んだのはぬいぐるみだ。
 闘悟も狙って作った。
 ハロは嬉しそうにギュッとしている。


「ほら、みんなも!」
「えと……ですが……」


 クィルの言葉に闘悟は肩を落とす。


「そっかぁ……せっかくみんなが喜んでくれるかなと思ったんだけど……」


 他の者は、わざとらしく落ち込む闘悟を見つめる。
 闘悟はチラッとクィルを見て、また視線を地に落とす。


「わ、分かりましたです! ミ、ミラニもいいですね!」
「は、はい!」


 闘悟はしてやったりと心の中で笑う。
 クィルは手袋を、ミラニはリストバンドを、リアは帽子をそれぞれ手にした。
 お互いが、手に取った物を嬉しそうに触っている。
 それを見て闘悟は、プレゼントして良かったと心から思えた。


「このタオルと髪紐は、ギルバニア様とニア様に渡してあげて」
「分かりましたです。きっとお喜びになりますです!」


 するとミラニが、何かに目を奪われたように視線を固定させる。


「ん? このエプロンは何だ?」
「ああ、それは……」


 闘悟はエプロンを手に取り、ある人物の前まで歩く。


「ほらよ」
「え……わ、私ですか?」


 心底驚いた声を上げたのは、カニルだった。


「料理が得意なカニルにピッタリだろ?」


 闘悟はニカッと微笑む。


「で、ですが……」


 普段無表情のカニルには珍しく、焦燥感が顔に出ていた。
 差し出されたエプロンを手にしていいものか迷っている様子だ。
 闘悟もその様子を感じ取り、どうしたものかと思っていると、クィルが手助けしてくれた。


「良かったですねカニル。これで増々お料理に精が出ますです!」


 クィルが嬉しそうに両手を合わす。
 ナイスクィルと、心の中で感謝する。
 クィルの喜ぶ姿を見ると、今度は闘悟の目を見る。
 闘悟は笑顔を崩さないように見返す。
 そ
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