紗代と小次郎A
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………ほんとなのか…………?」
「ああ、まず間違いない」
くそっ、どうする?
俺の力で勝てるのか?
待てよ…………全ての兵力使って弱まらせればいいんじゃないか?
そんな簡単にこっちに来れるはず無いんだから…………。
「よし、すべての兵力を進入者にあてろ」
「よろしいので?」
「ここは俺と炎鬼でいい。それ以外の全てを侵入者に回すんだ」
「了解しました」
これで、この村や祠にいる連中もたせばかなりの数になる。念のため、炎鬼にも準備をさせるべきだな。
「お前も準備してろ。本気で相手を潰せ」
「わかった」
炎鬼が本気なら大丈夫だろう。何せ炎王の名を冠する鬼なんだからな。
紗代
昨日から小次郎の姿が見えません。村の皆にも探してもらったけど、見つかりません。後、探して無いのは、竜神様の祠だけ…………嫌な予感がします。秀吉さんの話しじゃ、昨日お酒をもって龍神様の祠に届けにいったらしいのです。それから誰も見ていない…………やっぱり…………そうなの?
もうすぐの儀式の時間だし、その時にでも聞いてみよう。どうか小次郎をお守りください龍神様。
そして、夜空に満月が輝き儀式の時間がやってきました。私は龍神様の祠の前にある舞台へと神事の服を着て向かいました。
「よく来たな…………」
そこには既に剛鬼と炎鬼がいた。
「はい…………」
村長さんや村人の皆もあつまっている。剛鬼は私を汚らわしい目でなめるように見つめてきた。おもわず体を抱いてしまう。
「さて、こっちにきて貰おうか」
炎鬼って鬼は動かず目をつむっている。
「わかりました」
舞台へと上がった所で、足が止まった。
「どうした?」
ここで聞かなきゃ、もうあとはないんだから。
「聞きたいことがあります」
「なんだ? いって見ろ」
「弟…………小次郎を知りませんか?」
「ああ、あの餓鬼か」
やっぱり知ってる!
「教えてください!」
「いいぞ。ただし、こっちにきな」
「分かりました」
私は剛鬼の横に行きました。
「きゃっ!」
剛鬼は私を抱き寄せ頬っぺたを舐めて来ました。気持ち悪くて、鳥肌が立つけど我慢です。
「弟は!」
私は剛鬼を睨み付けます。
「あいつは、死んだぞ」
信じたく無い言葉が聞こえてきました。
「う…………嘘です…………」
「本当だ。こともあろうに、あいつは俺を毒殺しようとしやがったからな。だから、殺してやった」
「…………そっ、そんな…………」
小次郎まで、死んじゃったら、私は一人…………もう…………希望も無い。小次郎が残る村
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