Mission
Mission8 ヘベ
(2) マンションフレール302号室 A
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、諦め半分の青年+老人がアレを追いかけ回す構図はかなりシュールだ。
「これもシャール家……だけどちょっと雰囲気がちがうね。ローエン、覚えある?」
「ああ、こちらですか。エリーゼさんが『ルナ』さんと仲直りの電話をされた時の様子ですね」
真剣にGHSに話しかけるエリーゼと、それを見守るローエンとルドガー。少女の成長の1ページ。
「む。これは……カーラか? お前たち、いつ会っていたんだ」
渡り鳥の風切羽を手にVサインの女性講師に、ガイアスが物申してきた。
「ガイ…アーストはその時いなかったもんねえ」
「えっと、依頼があったんですよ。渡り鳥の風切羽がほしいって。その羽で作った羽根ペンは千年消えない文字が書けるとか」『そのペンでガイアスの伝記書くってカーラ張り切ってたんだぞー』
「俺の? カーラの奴、俺に許可も取らず何をやっているんだ……」
文句を言いつつも決して妹を否定せず写真の選別に戻る王様。数人が忍び笑いを漏らした。
「これとこれはレイアのじゃない?」
「んーどれどれ? あ、そうそう! リーゼ港とカン・バルクで取材した時のだ。ありがとジュード〜!」
「あとは……あ」
「ナニナニまだあった? ……あ」
ジュードが見つけたのは、レイアと、分史世界のアグリアのツーショットだった。
並んで歩くふたり、ケンカするふたり、協力してバングラットズァームを退治するふたり。正史では決してありえない「ふたり」の光景。
「レイア……」
「ん、大丈夫だよ。忘れないって決めたもん」
レイアはアグリアがいる写真を集めて、ていねいに向きを揃えた。
「そーゆー意味では、こっちもおんなじ?」
エルが差し出したのは、ローエンとナハティガルがオルダ宮で語らっている写真。さらに、ローエンの手に載った古びた髪飾りの写真。
「ええ、大事な――本当に大事な記録です。ありがとうございます、エルさん」
「こっちも?」
「それは――」
ローエンが和平反対過激派と密かに激闘をくり広げる様と、先日の宰相誘拐事件の一部始終が映っていた。
事情を知らなかったジュード、レイア、アルヴィンが詰め寄る。釈明に必死で指揮者形なしだ。
「ローエン」
「報告が遅れて申し訳ありません、陛下。不肖ローエン、僭越ながら暗躍させていただきました」
「お前のことだ。抜かりなく準備してから実行したのだろう。暗躍自体は咎めん。が、次からはどんな形であれ意を伝えていけ。王が宰相の行動も把握していないとあっては民に示しがつかん」
「御意にございます」
恭しく礼をするローエン。
(ガイアス、心配だったなら素直に伝えればいいのに)
「しかしそうおっしゃるガイアスさんこそ、|四象刃《フ
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