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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-24乙女の想い
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二つ目の金の髪飾りの行き先が決まり、
安堵
(
あんど
)
する少女。
トルネコが、話を続ける。
「それから、パデキアの
種
(
たね
)
があった洞窟に、いい防具があったのですけれど。
安
(
やす
)
らぎのローブと言って、戦闘中に眠らされたときに特に身を守ってくれる、魔法の服ですわ。これも、ブライさんかクリフトさんに、どうかしら。」
「他の者は、装備出来ぬのか?」
「できないことは、ありませんけれど。
裾
(
すそ
)
の長い服だから、
前衛
(
ぜんえい
)
向きではありませんのよ。」
「マーニャ殿は、どうじゃ」
「舞台衣裳で慣れてるから、動けねえこたあねえが。戦闘中に、進んで着たいもんでもねえな。身軽さが
身上
(
しんじょう
)
なんでな」
「私も前衛に出ることがありますので、ブライ様にお使い頂くのが良いのではないでしょうか」
「ふむ。そう言うことであれば、使わせて貰うとするかの」
「では、あとでお部屋にお持ちしますわね。」
「うむ。すまぬな」
装備の割り振りと買い物の予定を話し合う女性たちに、マーニャが言う。
「午後は、ばあさんたちは買い物か。なら今日の講義は、
終
(
しま
)
いだな」
「詰め込み過ぎも、良くないでな。
当面
(
とうめん
)
必要なものは、覚えられたでの。元々、午後は続けるつもりは無かったがのう」
「まあ。午前中だけで、新しい呪文を覚えられたのですか?すごいですわ」
驚くクリフトに、ミネアが言う。
「ほとんど、知っている呪文の上位のものでしたから。ブライさんの教え方もお上手だったので、なんとか」
「ミネアさんは、何を覚えられたのですか?」
「ミネア殿。わかっておるの?」
ブライが口を挟み、釘を刺す。
「はい。今日は、ベホマ、ラリホーマ、バギマと、あとひとつを」
他人の目があるため、ザオラルの習得をミネアは濁し、クリフトも察してそこには触れない。
「まあ、ベホマを。やはり経験を積まれている分、魔力がお高いのですね。私も勉強はしてあるのですけど、まだ使うことはできなくて。それにラリホーとバギは、私には
素質
(
そしつ
)
の無いものですから。羨ましいですわ」
「お主には、別の適性があるじゃろう。お主とて、
得
(
え
)
難
(
がた
)
い才の持ち主なのじゃ。経験も、これから積んでゆけば良い。焦るで無いぞ」
「はい。私は、私の出来ること、ですね」
「うむ。」
マーニャが話を変える。
「さて。午後は
暇
(
ひま
)
なら、ひと稼ぎしてくるか。ミネア、付き合えよ」
「外では、ヒルタン老人の講義があるだろう?邪魔にならないかな」
「あー。んなもんも、あったな」
「お昼の休憩が、長いそうですから。午後の講義が始まる前なら、大丈夫なはずですわ。この町はまるごとヒルタンさんの所有のようなものですから、広場の使用許可は、宿で取れば
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