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緋弾のアリア 一般高校での戦い
第2話 新しい英語の教師
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「そ、それでは、授業を始めまーす」
 そんなことを言いながら、萌とは違う感じの栗色のボブカットの髪に、宝石のような可愛さの整った顔立ち。その顔にメガネをかけて、東池袋高校の制服の上から白衣を着た俺の妹――遠山金女(とうやまかなめ)、元ジーフォースが黒板の前に立つ。
 その女子中学生が先生の真似をしようと背伸びしたような格好のかなめに、クラスのみんな――隣にいる萌ですら声を失っている。
 ……なんで、かなめが東池袋高校(ココ)にいるんだ!? そういえば、俺が出て行く時にかなめは家にいなかったような……
 そんな風に訳が分からないでいると、かなめは黒板に自分の名前を書き終わったらしく、自己紹介が始める。
「えーと……今日から前の退職なさった先生に()わって、このクラスの英語を教えることになりました。遠山かなめです。よろしくお願いします!」
 そう言ってかなめにしては珍しく緊張したように、頭を下げながら挨拶をする。
 ……そういえば、先生がどうのってHRの終わりにゴリが言っていた気がする。
 そしてかなめは俺の方を向いて、少し安心の顔をしたのち――俺の隣にいる萌に気づいて引きつった顔になった。ホント、我が妹ながらよく分からん奴だ。
 ……でもなぜだか、かなめが来たことで凄く安心というか、なんだか分からんが心が凄く楽になっていた。
「あ、あのー……質問良いですか?」
「は、はい、どうぞ」
 顔を引きつらせたかなめに、クラスの一人の女子が手を挙げた。それに気づき、慌てて返事を返す。
「あのー、先生は何歳なんですか?」
 まあ、そこが一番気になる所だよな。実際。俺がかなめを知らないでいたら、確実に質問していただろう。
「十四歳です」
 そしてその問いにかなめが素直に答えると、クラスのみんながより――『訳が分からない』といった顔になる。
 ――そんな静かになってしまった教室の扉が再び開けられ、ゴリが入ってくる。
「みんな、今日からみんなの英語を教える遠山かなめ先生だ。かなめ先生はアメリカの大学を12歳で卒業いている。――けど、みんなより年下の14歳だ。なのでこのクラスの生徒としてもこの学校に通うことになった」
「あ、改めまして、2年2組の英語教師(えいごきょうし)(けん)生徒(せいと)の遠山かなめです。よろしくお願いします!」
 また頭を下げて挨拶をするかなめ。なんかデジャヴだな、さっきと。
「それじゃあ、後は任せたぞ。席は今日来た転校生の後ろが空いているからな」
「あ、はい」
 そう言って、一言(ひとこと)言うだけ言ってゴリは教室を出て行った。あれだけの為に来たのか?
 というか、転校生って俺だよな。確かに俺の後ろの席が一つ空いているが……
 ……考えるだけ無駄か。
 そう思うことにして、またかなめの
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