第1話 転校初日
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いや……教科書をまだ貰ってないことに気が付いてな……」
「あー、そういえば先生が遠山君に2時間目の終わりに職員室に取りに来てって言ってたね」
「……そうだったか?」
正直、自己紹介の時の不甲斐なさでほとんど聞いてなかった。
「聞いてなかったの!?」
「……すまん。教えてくれてありがとう」
驚く萌に、素直に教えてくれたお礼と、なぜだか謝罪が口に出た。
そして俺の言葉を聞いて萌は少し悩んだ顔をしてから……
「じゃ、じゃあ、私の見せてあげるよ。ほら、席近づけて……」
――少し恥ずかしそうに、ほんのり顔を赤くしながら俺にそう言ってきた。
「……いいのか?」
「う、うん……」
正直、あまり女子に近づきたくはないのだが……武偵高の勉強では、ほとんどついていけないと思うので授業は真面目に聞いておきたい。
なので、萌の提案は非常に助かるものだった。
……というか、なんで萌は恥ずかしそうなんだ?
と、思いながら席を近づけた所でクラスの扉が開かれ、先生が入ってくる。
そして俺は、その先生を見て言葉を失う。
なぜなら――
入ってきた先生は、俺の妹だったのだ。
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