第6話
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ガシャン! というガラスが砕ける音とともに、喋っている最中の神父が、突然吹き飛んだ。何事かと思ってみると、そこにはよく見慣れた、黒髪のポニーテールが揺れていた。
「助けに来たよ、兄さん。それと女の子を見捨てないなんて、なかなか、カッコいいじゃいか」
颯爽と現れたのは、女の子みたいな弟の渚だった。
Side out
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Side 渚
今日は、兄さんについて行かないで、リアス先輩と朱乃先輩と魔力の使い方を教わっていた。
「あらあら、ナギくんは魔力で自然現象を起こすより、物の強化や自分の強化、それに魔力の集束・圧縮・放出に向いているようですね」
朱乃先輩のように、魔力で炎を起こしたりしてみたのだが、使っている魔力に対して炎がやけに小さかった。だが、魔力による強化は少ない魔力で十全たる効果を発揮しているらしい。そう言えば、依然に僕が使っていたのを「魔力放出」と言っていたのを思い出した。
「そうなると、私ではあまり教えられないと思いますわ」
「そうね。私の魔力は特殊だから教えようもないし」
朱乃先輩は自然現象などを起こす方が得意で、強化系は苦手らしい。リアス先輩はグレモリー家特有の魔法だとか。僕は集束・圧縮も十分なレベルでできているらしいので教えることがないと言う。放出ができる人は極めて稀らしく、朱乃先輩では教えることができないらしい。自然現象として魔力を放出するのと、純粋な魔力を放出するのでは勝手が違うようだ。朱乃先輩は部室にある本の何冊かを抜き取り、僕に渡してきた。
「これが強化系の魔法が書いてある本。こっちが魔力の集束・圧縮に関する本ですわ。残念ですけど、放出に関する本はありませんの」
渡された本を見てみる・・・・・・。
「先輩・・・・・・・字が読めません」
「あらあら、そうだったわ」
仕方ないので朱乃先輩読んでもらうことになった。
「――なので、この魔法は―――という効果がありますわ」
「なるほど、なるほど」
しばらく、朱乃先輩に読んでもらっていると、祐斗が戻ってきた。
「ただいま」
「おかえりなさい。祐斗」
「おかえりなさい」
「おかえり」
読んでもらった本から顔を上げて、時計を見る。
「そういえば、兄さんは大丈夫だろうか?」
「気になるのかい?」
「まあね」
「じゃあ、見てきてもらおうか」
そう言って、祐斗はどこからか小鳥を呼び寄せて、窓の外に飛ばした。
「さっきの小鳥は?」
「あれは僕の使い魔さ」
なるほど、悪魔にもそう言うのがいるのか。使い魔って言うと
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