第5章 契約
第62話 海軍食の基本と言えば?
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流し事件と、このブレストの街を覆う陰気の原因が繋がっている可能性は有ると思いますから。
そして、最初に簡単に解決出来る事件だと考えて居た事に因って、安請け合いをして仕舞ったけど、それでも、一度俺自身が納得してイザベラと事件を解決すると約束した事は事実です。
「結局、土地神の依頼を受けようが、断ろうが、ヤル事が変わらないのならば、利用出来る物はなんでも利用して、出来るだけ早い内に解決した方がマシだと考えたまで」
故に、いともあっさりと土地神の依頼を受け入れたと言う事。
確かに、結局、厄介な仕事を背負い込んだような形と成って仕舞ったけど、それも仕方がない事だと思いますから。
漢が一度納得をして、約束した事です。簡単に放り出す訳にも行きません。
その俺の答えに、微かに首肯いて答える湖の乙女。これは、納得をしてくれたと言う事なのでしょう。
「それならば最初に戻るけど、あの部屋に帰ってから、晩飯にしますか」
そして、再び行われた俺の問い掛けに対して、今度は湖の乙女も、微かに首肯いて了承を示してくれたのでした。
☆★☆★☆
壁に取り付けられた魔法のランプの明かりが、狭い室内を淡く照らし出していた。
そんな、狭いガリア両用艦隊旗艦内の俺に宛がわれた室内を、日本の国民食の、非常に食欲を刺激する良い香りが支配している。
確かに、旧日本海軍の食事と言うのは、カレーと相場が決まっていたのですが……。
尚、湖の乙女は受肉した存在ですから、当然、食事から霊気を集める事も可能です。……と言うか、式神契約を交わしてからコッチ、彼女と食事を同席する度に、この小さな身体の何処にこれだけの食糧を詰め込むスペースが有るのか、と呆れるぐらいに食べます。
もっとも、彼女にしても、タバサにしても、俺から霊力の補充を受けて居ますから、俺に負担を掛けない為には、口から摂取するカロリーを増やして、効率良く霊気の補充を行って居るのだと思うのですが。
ただ……。
そんな事をウダウダと考えながら、畳を敷いたウナギの寝床の俺の正面にちょこんと座り、俺を見る訳では無く、俺が盛り付けているカレーをじっと見つめる少女を見つめる俺。
そう。ただ、この二人が存在するが故に、我が家(?)のエンゲル係数は異常に高い物と成って居るのは間違いないのですが。
それで、今晩は湖の乙女と二人っきりの食事ですから、彼女のリクエストに答えてのカレーと成った訳なのですが。
尚、当然、カレーライスですよ。旧日本海軍伝統のジャガイモや牛肉を使用した基本の。
「それで、湖の乙女。ひとつ、聞いて置きたい事が有るんやけど、良いかな?」
スプーンを上手く使いながら、彼女専用のメガ盛りのカレ
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