第五十七話 一応人間になる……いや、違うか?
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も目を開きそれを素早く手に取る。
「ガ、ガルーダの角? しかもこの色は……亜種(あしゅ)かい?」
「みたいですよ」
「……それにここにある素材……」
牙や触覚にも目をやる。
「お、驚いたね……想像以上だよ……」
「ええ、信じられません……」
二人は闘悟を見つめてくる。
う〜ん、そんなに見つめられると照れるな。
「と、とにかくご苦労だったね。アンシー、鑑定に入りな」
「は、はい!」
「しばらく時間もらうよ?」
「構わないですよ」
闘悟は鑑定が終わる間、掲示板を見て時間を潰していた。
へぇ、いろんな依頼があるんだなぁ。
引越しの手伝いや草むしりなんていうのもある。
だが、中には護衛の依頼や、危険度が高い討伐依頼もある。
ヒマができたら、いろんな依頼を受けてみるかな。
そんなことを考えてると、アンシーに呼ばれた。
どうやら鑑定結果が出たようだ。
「ぜ、全部本物でした……これで依頼は完了です。お、お疲れ様でした……」
「いえいえ」
闘悟はにこやかに返事をする。
それを見たアンシーは大きな溜め息をつく。
「はぁ……こちらは、その報酬となっています」
そうやって、大きな器の中には、大量の金貨や銀貨があった。
「本来なら、この依頼達成の報酬は金貨三枚なんですが、依頼用紙にも書かれてある通り、状況に応じて報酬は変化します。今回は対象がAランクの魔物だったため、報酬も跳ね上がります」
他にも大量に魔物の部位を狩って来たので、その分の換金もしてもらった。
だからこその大量の金銀貨なのだ。
闘悟は器の中を見ると、見慣れない貨幣(かへい)があった。
「これは?」
「白金貨です」
「え? 白金貨って、一番高価の?」
「はい」
確か、日本円で百万だった。
それが、一枚だけだが混入していた。
「こ、こんなにもらっていいのかな……?」
正直言って、あまりにも高額だったため、現実味が無かったのである。
だが、アンシーは軽く頷いて答える。
「妥当な報酬です」
「はぁ……」
「信じられないのも分かりますが、それは私達も同じ気分ですよ?」
そうだろうね。
彼女の疲れたような表情を見て納得する。
「この短い時間での依頼達成もそうですが、一人でこれほどの魔物の討伐をするなんて、ハッキリ言って異常ですよ?」
「はは、そうですか?」
「そもそも『アクォース山』までは、ここからどれだけ遠いと……」
うん、往復で百六十キロ以上あるな。
それを半日もかけずに依頼を達成して戻って来た。
「それにガルー
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