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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
後日談
Q〜イクスヴェリア
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の?」
「私はもうすぐ眠りにつきます。いつ目が覚めるかわからない眠りに。ですから『友達』にお別れを言いたかったのです」
そんな、と言おうとした私の言葉を遮るようにスバルが先に話し出した。
「でも!士郎さんの宝具ならなんとかできるんですよね?」
「宝具?」
イクスはパパの宝具の力を知らないようで首を傾げている。
「スバル、あくまで出来るかも知れない、だ。容体によっては無理な場合もある」
「だけど可能性が少しでもあるなら……!」
スバルさんはそれでも、と食い下がる。
「宝具とて万能ではない。過度な期待はするな、ということだ」
「わかりました……」
そこで二人のやり取りは終わり、パパがイクスのところへ。
そして肩に手を置き、一言。
「
解析、開始
(
トレース・オン
)
」
パパが魔術を行する。
「む、これは……」
「どうですか?」
渋い顔をするパパに問いかけるスバルさん。
「完全な解析は不能だった。わかったのは彼女の機構がロストロギアであること、損傷は年月による劣化だと言うことのみだ。わかりやすくいえば寿命だな。これではアヴァロンを使ったとしても効果はない。すまないな……何もしてやれない」
「そんな……」
落胆する私たちだが、イクス自身はそんな素振りは見せなかった。
そんなイクスにパパが語りかける。
「君はこうなることをわかっていたのか?」
「ええ。私は長く生き過ぎました。この時代に動くことができたのは奇跡といってもいいでしょう。ですからもういいのです。彼女たちのような優しい人との記憶が私の最後のものになるのでしたら」
パパの問いかけに答えたイクスが浮かべた表情は微笑。悔いも後悔も何もない優しい表情でした。
「ですから最後のとき……私が眠りにつくそのときまであなた方とともに過ごしたいのです。優しいあなた方と……」
彼女は最初からわかっていたのだ。自分がもう目覚めていることができないことを、どんなに手を尽くしてもその運命を変えることはできないことを。
だからこそ最後のときを後悔のないように過ごしたいと、そう言っているのだ。
「わかった。じゃあ今日はたくさん思い出を作ろう。絶対に忘れられないような、そんな楽しい思い出を!!」
だから私も彼女の意志を尊重しようと思えた。
side イクスヴェリア
ヴィヴィオの提案でそれからたくさん遊びました。大地を駆け、対話に花を咲かせ、お腹がすいたらお菓子を食べる。そしてまた遊ぶ………ただそれだけ。私には得ることのできなかったそれらのことを彼女は与えてくれた。そう、その優しさはまるで……
「……イ
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