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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
後日談
O〜『魔法使い』がやってくる(後編)
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時に見せてくれた顔をね。だから……幸せにしてあげてね」
そう言ってこちらを見る凛さんはまるで士郎君の母親のようだ、と私は思った。
「はい。任せてください。私と、ヴィヴィオと、この子で彼を幸せにしますから」
「そう……ありがとう。私が言いたかったのはそれだけ。それじゃあお休み」
そう言って凛さんは布団に入った。
士郎君は凛さんのサーヴァントだった時、一体どんな感じだったのだろうか。
凛さんがこんなことを言うのはその時の彼が荒んでいたからなのだと思う。
教えてくれるかはわからないけれど、聞いてみようと思った。
side 士郎(遠坂)
「なあ、ちょっといいか」
凛となのはさん、ヴィヴィオちゃんが寝静まった後、俺はアーチャーと二人でリビングにいた。
「なんだ?」
「お前さ、変わったよな。俺を殺そうとしていた時とは別人みたいだ」
「ふっ……それはそうだろう。あの時の俺は衛宮士郎という存在そのものを嫌悪していた。お前を殺したところで英霊エミヤというシステムが消える保証などどこにもないのにな」
そう言うアーチャーはどこか悟ったような様子だった。
「なら今は……?」
「はっきりと言うならばもうそんなことはどうでもいい。衛宮士郎を憎んだところで英霊エミヤが刈り取ってきた命が戻るわけではない。とは言え、俺がいくら本体とは別の存在になったとしても英霊エミヤが行ってきたことは自身への戒めとして忘れることはしないがな」
そう語るアーチャーはどこか吹っ切れたような顔をしていた。
しかし、本体とは別の存在になった、とはどういう事だろうか……?
「くくく、その顔は別の存在になったという発言の意味が気になるのだな?」
「う……ま、まあな」
どうやら顔に出ていたらしい。
アーチャーは笑いながら語りだす。
「俺も気が付いたのは一年程前のことだ。俺はどうやら令呪によってサーヴァントとして繋ぎ止められていたみたいでな。令呪が失われるとゆっくりと体の内部に変化が訪れた。英霊のコピーとしてではなく、一つの『個』としての命としての感覚が生まれたんだ。だが、それは世界の修正だったみたいでな。どちらかと言えばこの世界の使い魔になったような感じなのだ」
この世界の使い魔は魔法生命体。アーチャーはどうやらそれに近い存在になった、という事らしい。
厳密に言えばかなり違いはあるらしいのだが、俺にはさっぱりわからない。
「まあ魔力はリンカ―コアのおかげで自分で賄えるし、今の現状には満足している。なのはとパスも繋がっているから戦闘時に魔力を供給してもらうことも可能だしな」
結論は今のアーチャーは身体能力以外はほぼ人間と変わりないらしい
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