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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
後日談
M〜『魔法使い』がやってくる(前編)
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…
「士郎〜。紅茶お代わり入れてー」
「わかったよ……」
時折お茶汲みで呼ばれるのだ。しかも……
「そうなの!?ホントそういうとこそっくりね!」
「わかる?付き合いだす前なんて気づきもしなかったのに今なんてすごいんだよ。何も言わなくてもすぐにこっちの気持ちに気付いてくれるし」
「わかるわ〜。こいつもそう言うのには結婚してから鋭くなったしね。ね、士郎?」
こうして行くたびに話を振られる。
正直なところすごく疲れる………。
その後、この女子会はアーチャーとヴィヴィオちゃんが帰ってくるまで続いた。
side ヴィヴィオ
今、私はパパと晩ごはんのお買い物に来ている。
今日は七人もいるため、たくさん買うからお手伝いに来たのだ。
「ねぇパパ。凛さんや士郎さんとはどういう関係だったの?」
「そんなこと聞いてどうする?」
「だってパパ自分のことはあんまり話してくれないから…」
「……」
しばらく沈黙が続くが、不意にパパが語りだした。
「……パパをヴィヴィオやママと会わせてくれた恩人、だな」
「えっ?」
少し予想外な解答だった。
古い友達、位だと思っていたから。
「ママと出会う少し前の事だ。パパは凛と一緒にある戦いに参加していたんだ。そこでアイツと一緒に参加したもう一人と同盟を組んだんだ」
そう語るパパはどこか遠い所に思いを馳せていた。
「で、アイツはそんな中でも皆を救う、と言う絵空事を本気で信じていた。パパが諦めた夢をな。そんな姿を見てパパはアイツに戦ってわからせてやろうとしたんだ。絶対に無理なんだって」
私の憧れのパパがそんなことを言うなんて信じられなかった。
いつもかっこ良くて、困った時にはすぐに来てくれる正義の味方。
それが私のパパだ、と思っていたから。
「だが。負けたのは私だった。その時にアイツはこう言ったんだ。『例え不可能な理想だとしても、それを追いかけていたことには必ず意味がある。俺はその道を選んだことに後悔なんて絶対にしない』とな」
「パパは皆を救う道を選んだことを後悔した、ってこと?」
「ああ。結局一人で幾ら足掻いた所で救えない人はたくさんいたからな。だが、私もその言葉に考え方が少し変わったんだ」
そう言って笑うパパは私の良く知るパパだった。
「結局アイツも一人では限界があった。最後の戦いで負けそうになったんだ。でもパパはアイツに賭けてみたくなってな。協力してやった。そうして全ての敵を倒した後、私は凛にアイツのことを頼んで去った。その後で新しい理想を探す旅をしていたらミッドチルダに流れて来たんだよ。自分の歩んで来た道に後悔しない、と言う思いを持ってな」
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