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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
黄巾の章
第9話 「準備はどうか?」
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「邑はだめなのに、街はいいのですか?」
「街には不正を働く官吏と、それに金を貢いで儲ける商人がいる。そいつらから徴収するのだ」
「はあ……」

 (同じことではないか?)と副官は思うが、そこは黙っておく。
 馬元義にとっては、ただ単に自分を罷免した漢の官吏全てが憎いだけであろう。

「この周辺ですと……北の晋陽(しんよう)か、東の?(ぎょう)ですか。足を伸ばして南東の陳留という手もありますが……」
「陳留……あの曹操という奴が治める場所か。ふむ……意趣返しをするのはいいが、ちと距離があるな。糧食が持たぬのでは意味がない。となれば……最も近い晋陽が妥当か」
「では……」

 そう二人が話し合っているところに、一人の伝令兵が走り寄ってくる。

「申し上げます!」
「何事だ!」
「は! 山の麓から官軍が攻めあがってきています!」
「なんだと!? 数は!?」
「およそ三千から五千! その前方に我々の同志とおぼしき輜重隊が追われている様子です!」
「なんだとお!? 方向はどこからだ!?」
「は、北東の街道からのようです!」

 馬元義が輜重隊と聞いて、すぐに出陣を決める。

「すぐに動ける兵で救出しろ! 恐らく奪われた集積所から物資を持って逃げ出してきた連中に違いない! 我らの糧食を守るのだ!」
「は! すぐに!」

 伝令兵は他の兵への伝令に駆け出していく。

「私もすぐに出る! 一万は私が率い、残りは弓で敵を牽制せよ!」
「お待ちください、将軍! 我らの味方と決まったわけではないのではありませんか!?」
「何を言っている! この場所を知っていて輜重隊を率いてくるなど、同志以外にいるはずがなかろうが!」
「官軍の罠やも……」
「あの間抜けな官軍がそんな手の込んだ事をするわけがなかろう! こないだの官軍のバカのように猪突猛進しかできんなような奴に罠などしかけられるわけがない! 時間がないのだ、今は命令に従え!」
「……は!」

 副官は渋々引き下がる。
 馬元義にとっても多少のリスクはあるとはいえ、今ここで輜重隊を見捨てると言う選択はありえない。
 なにしろ糧食不足なのだ。
 後一月で干上がる状況で目の前の輜重隊を逃す手はない。
 仮に罠だとしても、砦に入れる前にしっかりと調べればよいのだ。
 
「出陣だ!」




  ―― 張遼 side ――




「張遼様! 敵の砦に動きあり! どうやらこちらの意図した通りのようです」
「さよか。ほな、適当なところで退くで。あとは連中にまかせるんや」
「は!」

 ふふ……さあて。
 餌はまいたで。
 しっかりきばってや。




  ―― other side ――




「将軍! 官軍は
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