第180話
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のか?」
「遠目からだが女か男か分からない顔つきの人物が、穏やかな笑みを浮かべて暴動で混乱する街の中を歩いていた。
その笑みは本当に穏やかだ。
祖父母が孫を見つめる様な、そんな笑みを浮かべていた。
あまりに不気味すぎて声をかけれず、姿を見失ってキョウやんにそいつを見たか確認したかった。」
土御門からの感想を聞いて、ある組織を思い浮かべた。
ダゴン秘密教団。
奴らがこの街に居る可能性は考慮していたが、まさか隠れずに堂々と歩いているとは思わなかった。
まだ、決まった訳ではないが、釘を刺しておいた方が良い。
「土御門、そいつを見かけても接触はするな。
まだ、見てみないと分からないが、下手をすればそいつは俺より強い。」
俺よりも強い。
その言葉を聞いて土御門は思わず絶句してしまった。
麻生の能力と強さを知っている土御門にとって、彼より強いのは天使クラス以上の存在と考えていた。
ダゴン秘密教団の幹部には一度も勝てた事がない。
もし、そいつが幹部クラスなら土御門では勝つのは不可能に近い。
「カミやんにも警告しておく。
キョウやんは教皇庁宮殿に向かってくれ。
カミやん達にはC文書を使うために必要な地脈を乱してもらう。
それを乱せば、一時的にC文書の効力を無効化出来る。
俺も用が済み次第、向かう。」
「了解した。」
通話を切り、ポケットにしまい、宮殿を目指す。
土御門が言っていた人物も気になるが、今はC文書を優先させる。
これが片付いたら、その人物を捜せばいい。
『顔の無い王』を纏いつつ、宮殿に向かう。
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