38*出発準備
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!嘘です!全部嘘です!!」
「嘘って、絶対そっちが嘘じゃないですか!なんですか魔獣って!!」
「そ、そうですよ!なにかあるんですか!?しかもクルフの森って、お伽話でしか聞いた事ないですよ!!」
あぁ、もうダメだ。
テトラ君やミミリィ隊長がここまで反応するんなら、これはもうエリザが駄々をこねて……
「そうか……まぁ、頑張ってこい」
……あれ?
「……ついてこないの?」
「ついていっていいのか?」
「いや好ましくないけど……」
なんだ?
こいつ、いつもとは全く違う。
……まさか、偽者?
「正直ついていきたいが……いままでわがままばっかり言ってきたし、これ以上迷惑はかけたくない。なるべく早く帰ってきてくれれば私はそれでいい」
「……おまえ、偽者か?」
「ちがうわ!私なりにおまえの事考えた結果だ!!」
あ、いつものエリザだ。
「まぁ……魔獣退治や伝説の魔境には興味をひかれるがな」
うん、大人になったな、エリザ。
自分もうれし……
「まぁいまだに誰も足を踏み入れて帰ってきた者がいないと言われるクルフの森に、興味がない訳ではないが」
……
「そこに住む魔獣を退治すると言われて、その魔獣を一回見てみたいと思わない訳ではないが」
……こいつ
「……言外につれてけというのをやめろ。性格悪いぞ」
「そ、そんなつもりはないぞ……」
目をそらすな目を。
「だ、ダメですよ姫様!危険なんですよ!!」
ここでシルバちゃんも必死に止めようと声をあげた。
だが、それが失敗だったようでエリザがなにかを閃いたような顔をして、再び自分に向き直りはじめた。
「なぁナルミ、危険といえばだが……おまえだけでいざという時にこいつを止められるか?」
そしてピシャリとシルバちゃんを指指した。
「さっきの事から、こいつはある意味短気だ。仮に若い女性の従業員がいる宿に泊まったとして、おまえが用事でいない時にその従業員がおまえの部屋を掃除してたりしてる所をこいつが見たら……」
「やめて、リアルすぎて怖い」
そうだよ!
ガルクさんも経験したらしいじゃないか!
ガルクさんの時は彼に怒りの矛先が向かったらしいけど、それが他の一般ピープルに向かないという保証はない。
むしろこの娘はその確率のが高い。
だけど……でも……。
「まぁ無理にとは言わないが……考えといて損はないはずだぞ」
くそ、勝ち誇った顔をしたエリザが憎い!!
でもたしかにこいつの言う事も一理あるし……
とか考えてるうちにムー君が一言
「……先生もずっとシルバと一緒にいる訳にもいかないですし、何かあった時シルバだけよりも俺達がい
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