38*出発準備
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
屋の前で。
*************÷☆
「ナルミ、手首が痛い。あんまりだ」
自分が部屋に入るなり、エリザが涙目で訴えてきた。
原因はというと、自分が課した宿題(おしおき)のせいである。
「そりゃーこんなに書いてりゃ健勝炎にもなるわな」
彼女の足元には、昨日自分が渡した、コピー用紙に数学の問題がびっしりとかかれたものが散乱している。
その数え〜っと……あ、60枚。
それをムー君とミミリィ隊長がそれを無言で拾っていた。
ちなみにテトラ君とリム副隊長は、近くでニヤニヤしながらこっちみている。
そんなに自分達二人が一緒にいるのがアレかコノヤロー。
つか、近衛隊全員集合って一体なにさ。
いつもの事だが、なんかハズいぞ。
……あれ?
1、2……うん、全員いるよね。
「ううぅ……スウガクはキライだ。物理をやりたい。波の共鳴や合成や反射の実験をもう一度……」
「お仕置きだからしかたない。つか、数学わからんと物理は出来んぞ。せめて2次方程式はとけるようになれ」
このプリントは全部、方程式の問題をPCでプリントアウトしたものです。
ちなみに裏表で。
この娘は物理に興味深々だけど、数学にはなぜか拒絶反応みせるタイプだからね。
なのでこの前のお仕置きもかねて、克服してもらう事にしたのだ。
ま、ちゃんと全部やったようだし許してやろう。
と、ここまで考えてエリザを褒めてやろうと口を開いた時、リム副隊長が爆弾を投下しはじめた。
「いやぁ、それはそうとナルミ君。婚前旅行はいついくのかな?」
……はぃ?
「なんのこと?」
「さっきなんか騒いでたじゃん」
ああ、あれね。
なんかいい具合に勘違いしてくれたようだ。
危ない危ない。
これはこのまま話を合わせていきましょう。
「ダメです、秘密です!」
いや、シルバちゃんそんな怒鳴らんでも……まぁいいや。
「そこをなんとか、お願い!!」
「ダメです!遊びじゃないんですからね!!」
「ま、そういう事だから、諦めて」
ちぇっ、という感じにリム副隊長がひねくれた表情をしたが、まぁ諦めたようで安心だ。
これで行き先がエリザに知られでもしたら、どうなる事やら。
「まぁ、私としたらすぐに帰って来て欲しいが、たまにはいいだろう。二人でゆっくりしてこい」
「はい、姫様。出来るだけ早く帰って式をあげれるように、頑張ります!!」
なにをだ。
つか、そんな早く帰れな……
「ところで、どこまでいく予定なのだ?」
「はい!クルフの森に魔獣を倒しに……あ」
ばかぁぁぁぁ!!
「ちょっ!シルバちゃん!」
「ご、ごめんなさい!あのそのっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ