38*出発準備
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門番よろしく立っていたラルムとシャール君に捕まって、今の状態になったのである。
てゆーか何こいつら、なんでこいつらがその事知ってるん?
たしかあれは秘密にしといてって自分釘刺しといたよーな……
「あ、あのですね!その……明日出発だっていうのはわかってたので、最初はラルムが出ていく門のところに張って無理矢理ついて行こうとか言ってたんですが、一週間くらい前にどの方角に向かうのかがわからないっていうのに気がついて……五つの門全部を見張る事も出来ないから、急遽こうやって直接お願いしようかと……」
「いや、問題はそこじゃぁなくって……」
「しかも、ちょっと屋敷に行って情報を得ようとしたらなんかいきなり五人くらいに襲われて返り討ちにあうし……あいつら!ぜってーいつか倒す!!」
「いや、だから……」
「ごめんなさい、こいつがお屋敷に忍び込もうとしたのは謝ります。ですが、なんとしてもついていきたかったんです!!」
「自分の話をきけぇい!!」
会話が成り立たないってこんなに苦痛だったのか。
今に始まったことじゃないけど。
とにかく自分はびっくりしている彼らの頭をアイアンクローしながら、静かぁに質問してやった。
「なぁ、なんで君達がその事知ってるん?おにーさんしりたいなぁ」
するとあら不思議、なんか二人揃って顔青くしながら、ケータイみたく小刻みに振動しはじめた。
そして、シャール君がふるえる声でボソボソっと、途切れ途切れに口をひらいてくれた。
「あ……あの……こ、この前み、見回りの時……ラルムとちょっと隠れてや、休んでて……その、な、なななにか聞こえて……ここここっそりち、近付いて……そそれで……」
つまり、あの場所にいたって訳かい。
それでいーのか王様と王妃様の近衛隊。
しかし……理由はわかったが連れてく訳にもいかないね。
なぜなら自分はこれ、チャリでいくつもりだからだ。
シルバちゃんとニケツしたら、もう定員オーバー。
歩いてついてこられてもそれじゃ意味ないし、馬車はガッタンゴットンと痛いし三つ眼や六本足の馬なんか扱い知らないし。
つまりはムリなのだ、めんどいのだ。
なのであきらめてもらおう。
「ムリ、めんどい、諦めろ。ちゃかちゃか仕事にもどんなさい」
しかし、彼らも簡単には諦めてはくれないようで、シャール君が超頭をさげて頼み込んできた。
そしてラルムは逆ギレした。
「そこをなんとか!お願いします!!」
「めんどいってなんだ!小さい事言わ「とうっ!!」ごぴゅ!?」
……なんだ、今赤いなにかが跳んできたぞ?
自分の網膜が狂ってなければ、あれは……
「あなたは、なんでまた先生を困らてるんですか?本格的に灰になりたいみたいです
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