第四章 空白期編
第九十九話 『愛の証明編 奇跡の出会い、覚悟の証』
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できなくなる。
「ぐっ…まさか、攻撃をキャンセルされよう、とは…しかも霊核も傷つけられて冥土帰しのスキルも、発動できなく…再生も、できないか。ここまで、だな…」
それによって固有結界『鮮血の盟約』も解除されていき、ライゼルは斬月から転がり落ちる。
そこにすぐにカレンが駆けていき、
「ライッ!」
すぐに抱き起こし、
「どうしてここまで…私はあなたとまた出会えるだけでよかったのに、嬉しかったのに…!」
「それは僕も同じだよ、カレン。でも、もう僕は君と生きる時間は違っているんだ。だからこれでお別れだ…」
「ライ…!」
「そしてカレン…済まない。君との約束を……破ってしまった。
『人として君を守る』と誓ったのに…それを踏みにじってばかりだ…済まない……済まないっ…!」
「そんなことないっ!」
カレンはすぐにライゼルのセリフを否定して、
「私こそ貴方に苦しい思いをさせてしまった……貴方を支えるはずだったのに…ごめんなさい…ごめんなさい…」
「…お互い様だったということかな…?」
「そうだね、ライ…」
ライゼルは儚い笑みを浮かべてそう言う。
カレンも泣き笑いで返す。
「…そして最期に……君に伝えたい…。
こんな…怪物の血を引く僕を…化け物に成り果てた僕を……愛してくれて………ありがとうっ……さよなら、カレン。今度こそ幸せになってくれ…僕はただそれだけを祈っているから…」
「うん…うん…!」
「そして、衛宮士郎…」
「なんだ…?」
「その決意と覚悟、必ず貫き通せ…ッ! そうでなければ僕は何度でも蘇って君を殺すだろう…!」
「ああ。アインスは必ず幸せにする!」
「ならば、安心だな…。…お前とは、出会いが違えば友になれたことだろう…さらばだ」
そしてライゼルは消滅した。
士郎は地面に俯いているカレンに話しかける。
「カレン…すまない。ライゼルを救うことができなかった…」
「いえ、これで良かったんです…。ライもきっと、士郎さんの覚悟をわかってくれたと思います」
「そうか…」
「ですから私とも約束してください。アインスさんを必ず幸せにしないと私がライの代わりにあなたの敵になると…」
「ああ、肝に銘じておこう」
そこにアインスが士郎へと駆け寄ってきた。
「士郎ッ!!」
「アインスッ!!」
士郎とアインスは抱きしめ合い互いの無事を祝った。
「アインス…必ずお前を幸せにする。約束だ!」
「ああ…。その言葉、信じるぞ士郎…」
こうしてアヴェンジャー…ライゼルとの戦いは幕を閉じたのだった。
◆◇―――――――――◇◆
アヴェンジャーのマスターだった男はライゼルが消滅したことを確認すると、
「ふむ、やはりこの程度だったか。…ま
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