第29話
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状況が理解しきれないまま色々と事が進み、何時の間にか着替えさせられ、俺の準備はおわっていた
「レイー、サチも準備できたから見てみなー」
リズの声が聞こえた。どうやら別室でサチも着替えたようだ
おそらくこのサプライズは普段俺が関わってる人全員が7仕掛け人なんだろう
「…状況は何となくわかったから見てみるか――…」
キリトにサチの居場所をきき、一緒に見に行った
サチがいると思われる場所にはカーテンが垂れさがっていて、姿はよく見えない
「さ――」
カーテンを開けると、純白のウェディングドレスを着て鏡の前に座るサチの姿が観えた
その姿は何時もみているサチとは違い、天使をも凌駕する美しさのサチだった
「・・・・・・・」
「ちょ、ちょっとレイ…あんまりじろじろ見ないで、恥ずかしい――」
その言葉で意識がはっきりと戻る
「わ、ワリぃ!その、すげぇ似合ってたから、つい」
隣のキリトも開いた口がふさがっていない
「…ちょっとキリト君、なにじろじろサチのこと見てるのかなぁ」
「ご、誤解だ!レイとおんなじでつい…」
「キリト、それ誤解じゃなくて私の事見てたって暴露してる」
「キ〜リ〜ト〜く〜ん」
低くドスの利いた声が響いた。正直かなり怖い
「ななななんでしょうアスナさん」
「後で、ね♪」
「ははは…相変わらずラブラブだねぇ。んで、サチ、今日の事、詳しく教えてくれねぇか?」
俺は今日の流れを全く知らない。もちろん本物の結婚式すらしたことないから尚の事分からない
「えーっとねぇ。秘密!」
人差指を口に当てながら秘密にするサチはかなり癒される…
じゃなくて!!
「最後までサプライズってことか…」
「そういうこと!」
中々面白そうだな!
「じゃぁ、レイ君、サチとこの後の段取り確認するから、その間に集まってくれた人のところいってきたら」
「おう、そうする」
俺は控室から出て外に向かう
外ではすでに、たくさんの人が来ていた。もちろん知り合いが殆どだが、中には「スレイヤー」の称号故に来た人もいるようだ
何人かが俺の傍に寄ってきた
「あの!このたびはおめでとうございます!わたしのこと覚えてますか?」
話しかけてくれた少女は「俺が病んでいた頃」助けた少女だった
「もちろん!あの時は助かったよ、君のお陰で今の俺がいるようなもんだしな」
「いえ!そんな事は…。とにかく、おめでとうございます!!」
手を振って参列に戻って行った
次に来たのはクラインだった
「あれ、クライン。お前は関係者じゃ…」
「ん?俺は案内係だぜ。っと、とりあえず言わなきゃな、結婚おめでとう師匠
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