第75話 邪悪なる光、打ち砕け!偉大な勇者よ
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回っていく。そんなマザーバーンの艦内のことなど露知らずの如く、外ではマジンガーZが粗方ミニフォーを片付けた後となっている。
「残るはあのでかい円盤だけだな」
大きさはマジンガーZよりも数倍は大きい。が、所詮はでかいだけだ。
マジンガーの敵じゃない。
ふと、マザーバーンの中から何かが飛び出してきた。今度のはミニフォーじゃない。大きさはマジンガーZよりも一回り近く大きいし、そいつには手足が生えている。
全身がまるで発光体の様に光り輝いており、その顔と言ったらまるで悪魔だった。
鋭い眼光と耳まで裂けた口からは無数の牙が見えている。
「へっ、ようやく真打のご登場かよ!」
鼻を擦りながら甲児は呟いた。此処で出したと言うのだから相当自信があっての事なのだろう。或いは只の負け惜しみか。
後者であれば救いがあるのだが恐らくはないだろう。
「甲児さん、あの怪物は気をつけて下さい! 何か嫌な予感がします」
「お前が言うと本当にそう思えちまうから怖いな。分かったよ」
頷き、甲児は気を引き締めた。なのはが言わなくても甲児には分かる。あの怪物は今まで戦ってきた中でもとびきりでやばい奴だと言うのがひしひしと伝わってくる。
しっかりしろ! 此処で尻込みしてられるか!
自分自身にそう言い聞かせ、甲児は目の前の敵を見据えた。相手が強いのは百も承知の事だ。
だが、それと同じ位に、いや、それ以上に自分は、マジンガーZは強いのだ。
もっと自信を持つべきだ。
意を決し、目の前の怪物に戦いを挑んだ。
「まずはこれでどうだ!」
手始めに腹部からミサイルを発射した。数発のミサイルが唸りを上げて怪物目掛けて飛んでいく。
怪物は未だに不気味ににやけたままだ。全く避ける素振りを見せない。
余裕のつもりだろうか?
その顔面に向かい放たれたミサイルがぶつかり、爆発を起こした。
爆発が怪物を覆い隠していく。その爆発はやがて爆煙となり怪物の上半身を覆い隠していく。
この程度で倒したとは思えない。緊迫した空気が辺りを支配する。
黒煙に混じって怪物の不気味な眼光が光った。
甲児の背筋が凍りつく感覚を覚えた。
殆ど咄嗟にであった。咄嗟に甲児の体は、手足は勝手に操縦をした。
それに呼応し、マジンガーは右に横飛びに動いた。その直後として、怪物の眼光から黄色い閃光が飛び出した。
閃光はまるで矢の如く真っ直ぐに飛び、やがて砂浜に漂着していた岩石に命中した。
一体何を放ったのか?
甲児は興味をそそられるかの如くその矢が命中した岩石を見た。
その岩石には外傷がまるでない。只の目眩ましだったのか?
そう思っていた直後、その岩石が突如爆発を起こし、細かく砕け散ってしまったのだ。
「岩が……内部から砕けた!!」
その
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