暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーヒーロー戦記
第75話 邪悪なる光、打ち砕け!偉大な勇者よ
[2/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 が、戦力になる期待と同時に一種の不安もまた二人にはあった。
「でも、以前グレートマジンガーと戦っちゃいましたよねぇ。私達が来たら戦いになりませんか?」
「まぁ、その時はその時さ。どの道戦力が不足している現状なんだ。贅沢は言ってられないさ」
 多少問題はあるが、今はそれに目を瞑る他ない。グレートの協力なしで侵略同盟を打ち破る事はまず不可能なのだから。
「それにしても、お前のデバイスは一体何処行っちまったんだろうなぁ?」
「さぁ、私も一生懸命探しているんですけど、全然見つからないんです」
 もう一つ問題があった。それは、なのはの使用しているデバイスであるレイジングハートが忽然と姿を消してしまったのだ。
 魔導師はデバイスを用いる事で戦闘を行う事が出来る。故にデバイスがなければ今のなのはは只の年端も行かない少女に過ぎない。
 だが、甲児は妙な疑念を感じていた。それは、なのはの事に関してだ。
 何故かは知らないが、なのはは他の魔導師とは違い、デバイスが無い時の方が強い力を発揮しているケースが多いのだ。
 先のPS事件の最後の時もそうだった。あの時も突然凄まじい力を発揮し、超獣を一撃の元に葬り去った。
 そして、以前の戦いの時もそうだ。
 敵円盤獣の攻撃から身を守る為に結界を張った時だ。
 一概に魔導師の力で巨大な敵の攻撃を防ぎきるのは困難な面が多い。
 だが、あの結界はそれをまるで苦もなく弾き返してしまった。
 力の差が歴然としているのだ。其処に甲児は疑問を抱いていた。
(俺もミッドチルダに留学してたからある程度の事は知ってるけど、デバイスを用いないであそこまで強い力を発揮できた魔導師は聞いた事がない。フェイトやクロノだって無理な事だ。一体どうなってるんだ?)
 一抹の不安が甲児を過ぎった。そんな甲児の不安など何処吹く風かの如く、後ろで静かに寝息を立て始めだしたなのはの姿が其処にあった。
 年相応の幼い寝顔が其処にある。とても怪獣や超獣を葬り去った者とは考えられない。
(俺の考え過ぎなら、良いんだけどなぁ)
 頭の中に溜まった不安を拭い去るように、甲児は操縦桿を強く握り締めた。今は只、目的地に急ごう。それだけを念頭に置き、Zは空を飛んだ。




     ***




 ベガ大王親衛隊のコマンダージグラが倒された報告は、即座に此処スカルムーン基地へと報じられた。
「恐るべきはグレンダイザーよ、まさか親衛隊すらも倒してしまうとは」
「だが、彼奴とて無事では済まなかった様だ。その証拠に次なる目的地に向っているのは時代遅れのガラクタ一機のみだ」
 映像を映し出し、其処に映っているマジンガーZを見てバレンドスがそう呟いた。
 グレンダイザーは現在最終調整と修理の為に別行動中である。今の所は奴は放って
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ