第14話
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を確認していく。
初の男のISの戦いは、異様な雰囲気に包まれていた。
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観客席がざわめいている。観客も、この雰囲気を感じ取っているのだろう。
「相方は?」
「ハクトだ。隅に居る」
端の方を一瞥すると、前回会ったときより怯えたような白兎が縮こまっていた。
(一夏、開始即仕掛ける)
(分かった)
アイコンタクトで一夏と意思を繋げる。視線を一夏からゼロに戻すと、鞘から太刀を抜いたゼロが一夏に太刀を振ろうとしていた。
一夏の前に出て、左手の幕で太刀を受け止める。
「開始の合図はまだ鳴ってないだろ!」
「勝利の為なら手を選ばないんだろ?なら良いじゃないか!」
幾筋も迸る太刀が幕を細切れにした時点で開始の合図が鳴り響き、尋常ではない戦闘が始まった。
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「このっ!」
「無駄だワンサマー!」
雪平二型で切りかかる一夏をいなし、フォローに入ろうとする俺を体で塞ぐ。
二対一の状態で圧倒的に優位に立っている。
ゼロの太刀が煌めく。放った収束弾が斬られ、四方八方へ飛び散る。
「なら一夏!」
「おう!」
一夏と同時に瞬間加速を発動、両側から挟み込む様にゼロに刃を振るう。
「フッ…」
「なっ…!」
「グッ…!」
振りかぶった俺と一夏の腹に、ゼロの飛ばした両腕がめり込む。腕に飛ばされ、背中合わせに一夏とぶつけられ、地面に叩き付けられる。
「オマケだ!」
腕が戻ったゼロが頭上に両手を掲げる。両手の内に淡い光が生じ、俺達目掛けて降り下ろされた両手から、夥しい数のエネルギー弾が発射された。
体勢を立て直す暇などない俺達を、容赦なくエネルギー弾が喰らう。
みるみる内にシールドエネルギーが減っていく。
「一夏、まだ行けるか!?」
「何とか!」
どうにか立ち上がり、雨のごとく降り注ぐ弾幕を刃で弾く。弾いて、ゼロに接近する。
「やはり近付くか」
ゼロの姿がぶれる。センサーの反応に振り向けば、ゼロの肘のブレードが伸び、鈍く光っている。直後、全身を切り刻まれていた。
肩の、腕の、足の装甲の破片が落ち、俺の膝も落ちる。
「これで寝てもらう、ハル!」
「そうさ。お前は詰めを誤らない。だから…」
付き出した太刀を、左腕で止めた。シールドエネルギーで止まらなかった太刀は、俺の左腕を貫通して止まった。
生じる激痛で意識が飛びそうになる。歯を食い縛り、呆然と太刀を握るゼロの顔面に、渾身の右腕を放ち、ゼロは太刀を手放し吹き飛んだ。
「グウウッ…!」
左腕の太刀を気合いで引き抜き、ハクトの足元に投げ捨てた。ハクトの顔面は蒼白で、微かに震えている。
「トモッ!!
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