第5話
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・・・。ちなみにだが、ミルたんは一般人より少し多めの魔力量だった。言わずもがな、兄さんよりも多い。
それにしても、兄さんには一風変わった依頼人が来るようだ。木場は美人のお姉さんに呼ばれる確率が高いらしい。
「それじゃあ、兄さん」
「おう、また後でな」
表向きの部活を終えて、僕は兄さんと別れた。本屋に寄りたいからである。
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「二度と教会に近づいちゃだめよ」
その日の夜。兄さんに向かってリアス先輩が言った。
詳しく話を聞いてみると、僕と別れた後にシスターさんあったらしく、教会に案内したらしい。かなり危ない状況だったとか。おそらくそのシスターはアーシア・アルジェントだろう。
「ごめんなさい。少し熱くなりすぎたわ。とにかく、今後は気をつけてちょうだい」
「はい」
「あらあら。お説教は終わりましたか?」
「おわっ」
音もなく兄さんの後ろに忍び寄っていた朱乃先輩に驚く兄さん。朱乃先輩はいつも通りのニコニコ顔。驚いた兄さんを見て思わず笑ってしまう。
「朱乃、どうかしたの?」
「大公から討伐の依頼が届きましたわ」
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「町はずれにやってきました」
「? 渚?」
「なんでもない」
ここに、はぐれ悪魔とかいう存在がいて、人間を食らっているそうだ。はぐれ悪魔というのは、ようは野良犬らしい。主人を裏切ったり、または主人を殺した悪魔のことだそうだ。
「・・・・・・・・血の匂い」
小猫ちゃんが袖で鼻を覆う。戦うのは祐斗、小猫ちゃん、朱乃先輩、リアス先輩で、僕と兄さんは見学だ。しかし、敵意と殺意があちらこちらに満ちていて、居心地が悪い。兄さんは足がガクガクと震えている。
「イッセー、ナギ。戦闘をよく見ていなさい。ついでに下僕の特性も教えてあげるわ」
「下僕の特性?」
兄さんがリアス先輩に聞く。リアス先輩は悪魔の歴史を含めて説明をしている。
話をまとめると、悪魔は大戦で数が減ったので、人間を悪魔と転生させる。それは少数精鋭の制度を取っていて、それが「悪魔の駒」と言われるもので、チェスの駒と同じだそうだ。そして、優秀な下僕は主人のステータスとなるらしい。
「私はまだ、成熟した悪魔ではないから、公式な大会などには出場できないの。ゲームをするとしてもいろいろな条件をクリアしないとプレイできないわ。つまり、当分はイッセーやここにいる私の下僕がゲームをすることはないってことね」
「部長、俺の駒の役割はなんですか?」
「そうね――
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