機動戦士ガンダムSEED
0219話
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俺の言葉に皆が頷く。
「つまりは、隠しながら作りあげる必要がある訳だが……さて、俺がヘリオポリスからアラスカまで使っていた機体は覚えているな? X207ブリッツだ。この機体の特性はミラージュコロイドという一種の光学迷彩で、これは連合がザフトに一歩先んじて実用化した技術だが、本来の歴史ではこの機体もザフトに奪われていた。そしてブリッツを解析する事によってザフトのミラージュコロイド技術は実用化されたと思われるが、この世界では俺がブリッツを守った事によってザフトはミラージュコロイドの技術を自分達で地道に実用化させていくしかなくなった。つまりは……」
「そうか、ミラージュコロイドの技術を独自開発した時間分、ジェネシスの開発も遅れているという訳だな」
「恐らくだが、バルトフェルドの言ってる通りになっていると思う。本来の歴史の流れよりも時間的猶予が出来た訳だ。……とは言え、コーディネーターが優れているというのも事実。楽観視できる程の時間があるとは思わない方がいいけどな」
まだジェネシスが完成していないとすると……
「そうなると、連合軍の艦隊を撃破してからザフトに攻撃を仕掛けるのは余り時間を掛けない方がいいな」
原作でジェネシスが初めて発射されたのは9月末。となると連合軍を撃退してからザフトに攻撃を仕掛ければ2ヶ月以上時間の前倒しが出来る。
「ちょっとよろしいですか?」
内心で時間の計算をしていると、ラクスが手を上げて発言を求める。
「構わない、何だ?」
「昨日のお話を聞いていると、連合軍がボアズを破壊したからこそヤキン・ドゥーエでの戦いに援軍がなかったようですが、アクセルさんの案で行くと私達だけでボアズを突破する事になるのでしょうか?」
「そうか、それを説明するのを忘れていたな。俺達シャドウミラーにはトリニティゲインという特機……そうだな、分かりやすく言うとスーパーロボットと言えば分かるか? MSの2.5倍程度の大きさの機体なんだが。ともかくそういう機体がある。そしてこの機体にはシャドウミラーの最高機密と言ってもいいある装置が装備されている」
チラリとレモンの方へと視線を向けると、小さく頷く。それを確認してからシャドウミラーの原点ともいえるその装置の名称を明かす。
「システムXN、アギュイエウス。つまりは、空間転移システムだな。エターナル組以外は知ってると思うが、ホワイトスターにあるリュケイオスはこのアギュイエウスを研究して作られた物だ」
グロウセイヴァーには量産型のシステムXNが装備されているが、量産型故にその転移可能な距離は短く、今回のジェネシスに対する奇襲に使う事は出来ないだろう。
「つまり、僕達は……」
俺がどういう行動を取るのかを薄々予想したキラの言葉に頷く。
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