強力な武器
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<マイラ>
アルル達は新たに仲間へと加わったルビスを伴い、マイラの道具屋へ剣が出来上がったか確認しに訪れた。
「あの…お預けしたオリハルコンは、注文した剣になりましたか?」
「よう、アンタ等か…良いタイミングでやって来たな。丁度さっき程仕上がったばかりだ。………ほれ『王者の剣』だ!」
アルルは鍛冶屋に出来たての剣を手渡され、刀身をウットリ眺めてる。
「アンタ等それ持って大魔王を倒しに行くんだろ?………頼むぜ、こんな闇の世界は飽き飽きなんだ!代金はまけてやるから、絶対に大魔王を倒してくれよ!」
「ありがとう…必ず世界に平和を取り戻します!」
力強い瞳を向けて、アルルは鍛冶屋に約束をする。
鍛冶屋もアルルの気持ちを感じ、真っ直ぐ見つめ無言で頷いた。
道具屋を後にした一行は、疲れを癒す為に宿屋経由で温泉へと向かっている…
しかし途中の広場で、アルルが振り返りリュカに向けて頼み事を言い出した。
「リュカさん…お願いがあるのですが…」
「………何?」
極端に顔を顰め、嫌そうに問い返す。
「あのですね…新たに手に入れたこの『王者の剣』の試し切りをしたいので、手合わせをしてください!」
「コメントがおかしいからヤダ!」
リュカを切る事が前提の手合わせ願いに、素っ気ない態度で拒絶するリュカ…まぁ当然ですけど。
「う〜ん…じゃぁ切らせてください」
「わぁ〜…コメントが正しくなった………おいティミー、お前の彼女はバカなのか?」
「いいじゃないですか切られるくらい。その股間にぶら下がる暴れん坊将軍で試し切りさせれば……そうすれば父さんも大人しくなるだろうし、剣の切れ味も確認出来るし、一石二鳥ですよ!」
「どうしようビアンカさん…初めて息子に殺意を憶えたんですけど…何とか言ってやってくださいよ!」
「ちょっとティミー!リュカのソレは私のでもあるのだから、勝手な事を言わないでちょうだい!ソレがなくなったら私が困るでしょ!」
リュカの『暴れん坊将軍』部分を指差し、大声で息子を叱咤するビアンカ。
「そうですよティミーさん!リュカさんのソレは、貴方のより使用人数が多いんですよ。使用率の低いティミーさんのを差し出せばいいじゃないですか!リュカさんのは駄目です…私も使うんですから!」
リュカの『暴れん坊将軍』部分を両手で隠し、大声で必要性をアピールするハツキ。
「ティミーのは駄目よ、私が使ってるんですから!」
「アルル一人だけでしょ使っているのは!?だったら構わないじゃない!困るのはアルルだけ…リュカさんのだと大勢が困るの!」
広場の真ん中で、大声で叫ぶアルル一行…
マイラの人々も、この一行の騒がしさを熟知しているので笑って眺めているだけだ。
この騒動について行けないのは、新加入のルビスだけ…
彼女だけ
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