第一章 土くれのフーケ
第四話 誓い
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急かした。
「そんなこと言ってないで、さっさと着替えろルイズ。急がないと俺が着替えさせるぞ」
そう言いながらルイズの顔を覗き込むと、ルイズは顔を真っ赤にさせて顔を背けた。
「こっ子供じゃ無いんだからそれくらいやるわよっ、あんたは、あっち向いてなさいっ!」
そう言ってルイズはベッドから降りると、士郎が置いた服に着替え始めた。
ルイズと共に部屋を出ると、似たような木でできたドアが壁に三つ並んでいた。
そのドアの一つが開いて、中から燃えるような赤い髪の女の子が出てきた。
ルイズより背が高く、むせかえるような色気を放っている。彫りの深い顔に、ブラウスの一番上と二番目のボタンを外していることで突き出たバストの胸元を覗かしており、喉がなる程艶かしい。
少女はルイズを見ると、にやっと笑った。
「おはようルイズ」
ルイズは嫌そうな顔をしながらも、挨拶を返した。
「おはよう。キュルケ 」
それを聞いたキュルケは、ルイズの後ろに立っている士郎を見上げ、呆れたような顔で言った。
「あんたの使い魔って死んでなかったのね?」
「そうよ 」
「あっはっはっは! まぁ、無事で良かったじゃない! 使い魔が死んでたら、本当にゼロになるとこだったわよ!」
ルイズの白い頬に、さっと朱がさした。
「うるさいわね」
「あたしが召喚した使い魔は、怪我一つなく召喚されたのにね〜。ねぇ、フレイム」
そう言ってキュルケは、自分が出てきたドアを振り返った。すると、中から真っ赤で巨大なトカゲが現れた。
キュルケがルイズに振り返り、自分の使い魔の素晴らしさを自慢しようとした瞬間。ルイズとキュルケの脇を、一陣の風が吹き抜けたかと思うと。キュルケの後ろからズドンッという音と共に、体が一瞬浮くほどの衝撃が走った。
「なっ、何よっ!」
「何っ!」
後ろを振り返ったキュルケとキュルケの脇から覗き込んだルイズは、そこにとんでもないものを見た。
なんと、士郎が虎程の大きさのあるフレイムをひっくり返し、その腹に馬乗りになって、いつの間にか持っていた剣で刺し殺そうとしていたからだ。
それを見たキュルケとルイズは、大慌てで士郎を停めた。
「シロウ待って!」
「ミスタッ! やめてっ!」
士郎はその言葉を聞き、降り下ろそうとしていた剣を停め、ルイズ達に振り返った。
「もしかして、何か勘違いしているか?」
そんな士郎の言葉にキュルケとルイズは、高速で頭を上下させた。
「なっ、何やってんのよシロウッ!」
「そっ、その子はあたしの使い魔なのよっ! だから殺さないでっ!」
そんなルイズ達の叫びを聞いた士郎は、慌ててフレイムの上から飛び退くとキュ
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