第一章 土くれのフーケ
第四話 誓い
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士郎の名前を聞いたシエスタは、士郎の名前を口の中で転がす様にして呟いた。
それを聞いた士郎は、赤くなった顔を向けてくるシエスタに笑いかけた。
「ははっ、俺は様付けされるような身分じゃないからな。遠慮なく呼び捨てで構わないぞ」
笑いかけられたシエスタは、ますます赤くなった顔を隠すように伏せてしまい。士郎はそんなシエスタの横を通りすぎると呼び掛けた。
「それでは、洗濯場へ行くとするかシエスタ」
声を掛けられたシエスタは、伏せていた顔を勢いよく上げて満面の笑顔で答えた。
「はいっ。分かりましたシロウさんっ!」
そう士郎に言ったシエスタは、洗濯場に向かう士郎の後ろを追いかけ始めた。
「ルイズ、ルイズ起きろ」
眠っているルイズの肩を優しく動かしながら、士郎は起こしにかけたが。「う〜ん……むにゃむにゃ……もう食べれないわよ……」と言うルイズの寝言にこめかみに血管を浮かした士郎は、どこかから取り出したトラのストラップが付いた竹刀を取り出し、眠っているルイズ目掛けて降り下ろした。
スッパーンっと気持ちいい程の快音がなると同時に、ルイズは、奇声を上げながら飛び起きた。
「ふんっみゃ〜っ!?」
士郎は奇声を上げながら飛び起きたルイズを、いつの間にか握っでいた竹刀を消して腰に手を当見下ろした。
何が起こったか分からず、ヒリヒリする額に両手をあて、混乱した頭で、涙目で士郎を見上げたルイズは、自分を見下ろす男に驚き、震えた声で、「だ、誰あなた……」と問い掛けた。
怯えた顔で話し掛けられた士郎は、あきれた顔をして、「寝坊するぞ、マスター」と言って、水の入った器を差し出してきた。
その言葉を聞き、やっとルイズは、目の前の男が、自分の召喚した使い魔であることを思い出し、差し出された水の入っ
た器を受け取りながら文句を言った。
「起こすなら、もっと優しく起こしなさいよ」
そのようにブーたれながら言ってきたルイズに。士郎は、タンスから持ってきた服をベッドの端に置きながら苦笑した。
「そう言われてもな、優しく起こしている内に起きないルイズが悪い」
「む〜それでも、スッゴく驚いたんだからねっ」
文句を言いながら顔を洗っているルイズに、タオルを持って近いてきた士郎が。顔を洗い終えたルイズから器を受け取りながらタオルを渡し、ルイズの頭を軽く叩きながら笑いかけた。
「驚いただけで、痛くはなかっただろう」
そのように言われてルイズは、先程までヒリヒリしていた額に手を当てると、不思議そうな顔を浮かべ士郎に話し掛けた。
「本当だ痛くない……どうして?」
「さてな? 俺も分からん」
士郎はそう言って、ルイズの顔を拭いたタオルを受け取ると、ルイズを
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