第九十四話 雷鳴のカトレア
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を確認すると、両足でマクシミリアンの腰をくわえ込んでロックし、いわゆる『だいしゅきホールド』をマクシミリアンに掛けた。
「おいおい、何をする」
「陛下ぁ〜、私、陛下に恋しちゃったみたい」
『微熱』のキュルケは本領を発揮しだした。
「悪いが僕は妻帯者だ」
「口惜しいですけど妾でもかまいません。もっと早く出会っていたらと、運命を呪わずにいられません」
「僕に命を助けられて、恋をしたと錯覚したんだろう。つり橋効果という奴だ、しばらくすれば収まる」
マクシミリアンは身体に組み付いたキュルケを離そうとすると、キュルケは器用に避けて両腕でマクシミリアンの後頭部を押さえつけるとマクシミリアンの唇にキスをした。
「むぶッ!!?」
「んんー」
ちゅるちゅるれろれろがっぽがっぽ
キュルケの舌はマクシミリアンの前歯を舐めると、そのまま口内に侵入して散々に蹂躙した。
まさか13歳の小娘が、高級娼婦並みの舌技を繰り出すとは思わなかったマクシミリアンは、頭が真っ白になりキュルケの行為を無抵抗のまま受け入れた。
「……」
「うふ」
キュルケは、大人しくなったマクシミリアンから唇を離すと妖艶に舌なめずりをした。
「陛下に私のファーストキス、受け取ってもらえて大変嬉しいですわ」
「むぐ……初めてだったのか。無茶な事を」
「気が付かれたのですか陛下。そうですよ、責任とって下さりますわね?」
「……ちなみに初潮は?」
「既に済ませました」
「そうかそうか」
イケメンが一転、鼻の下を伸ばした好色なゲス顔になったマクシミリアンは、キュルケの服を脱がせに掛かった。
「あん☆ 陛下ったらこんな所で……」
「ぐふふ、愛い奴愛い奴」
巻いたマントを脱がしボロボロのドレスも脱がし終え、ショーツ一枚になったキュルケの秘密の密林へ手を伸ばそうとすると、ふとマクシミリアンは空を見上げた。
「どうされたんですかぁ、陛下?」
あと少しの所をおあずけされたキュルケが、マクシミリアンを見て、釣られて空を見上げると、空には雷色の巨大な鳥がマクシミリアンとキュルケの上空をゆっくりと回っていた。
「? 鳥かしら?」
「……げ」
カトレアの使い魔のフレールにマクシミリアンは戦慄を覚えた。
「鳥公……まさかカトレアも?」
キュルケから離れたマクシミリアンは辺りを見渡すと、フレールが突如紫電を走らせた。
稲光が深夜のヴィンドボナを照らし、家屋の屋根の上に一人の女性のシルエットを映し出した。
「……あ、ああ、あのだな」
マクシミリアンはシドロモドロになり、屋根の上の女性に弁明を始
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