第2話 シエスタとの出会い
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ばれている理由が分かった。
ルイズが魔法を発動されると激しい爆発が起こり、辺りをめちゃくちゃにした。
そう、ルイズは魔法の成功率が『ゼロ』だったのだ。
ルイズがめちゃくちゃにした教室を片づけが終わると、時間は昼頃になっていた。
俺はルイズをからかうネタができたので、『ルイルイルイズはダメルイズ。魔法ができない魔法使い。でも平気! 女の子だもん……』と歌ったあと笑ってしまった。
その後も食堂に行くまでからかうと、俺の食べる用の皿を取り上げられ『ゼロって言った数だけご飯ヌキ! これ絶対! 例外なし!』と昼飯をヌキにされた。
なので俺は嫌味を言ったことを後から後悔しながら、食堂を出たのであった。
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「はぁ、腹減った……。くそ……」
俺は食堂を出た後、あまりのお腹の減りようにお腹を抑えながら、壁に手を付ける。
早速非常食を食べることになったのか、と思いながらルイズの部屋に向かい始める。――するとその途中で、
「どうしたんですか?」
と、後ろから声がしたので振り返ると、大きい銀のトレーを持ち、メイドの恰好をした素朴な感じの女の子が心配そうに見ていた。
その女の子はこの世界で初めて見る黒髪をカチューシャでまとめていて、整った顔立ちをしていた。
さすがに壁に手を付いて歩いてたら心配もされるか……。
俺は女の子に迷惑をかけたら悪いと思い、壁から手を離し「なんでもないよ」――と、言った。
すると女の子は無意識のうちに振っていた左手……というかルーンを見て、何かに気づいたように聞いてきた。
「もしかしてミス・ヴァリエールの使い魔になったっていう……」
「知ってるの?」
「ええ。召喚の魔法で平民を呼んでしまったって、噂になってますから」
……もしかしてその噂はこの学院全体に広がっているのだろうか? まあ、珍しいと言っていたし、変な事でもないんだろうけど……。
それより、この子もこの学院にいるってことは……聞いてみよう。
「君も魔法使いなの?」
「とんでもない、私はあなたと同じ平民です。この学院には貴族のお世話をするために、ここでご奉仕させていただいています」
俺の問いに女の子は、にっこりと笑いながら俺に言ってくれた。
ご奉仕……か。だからメイド服なのかこの子。――というか、この世界で初めて見たな、こんな屈託のない笑顔。
そんな笑顔を見せられたから……なのかは分からないけど、俺はごくごく自然に自己紹介を女の子にした。
「そっか……。あ、俺は平賀才人。よろしく」
「平賀……才人……変わったお名前ですね」
「……よく言われるよ」
この世界では珍しいらしいので、適当に返す。
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