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ONE PIECE NOVEL -SHISHI BREAK STORY-
第08話 息子
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ダイル…」

息を荒げながら、猛然と俺と『白ひげ』を責め立てるクロコダイルの姿にイワンコフやジンベエも今まで見てきたクロコダイルとは別の印象を受け、驚きを見せていた。

同じくその言葉を聞いていたマルコは……

「(確かに…オヤジもこの男は初めて会ったにも関わらず、オヤジの目に叶っていたよい。それとオヤジが言っていた能力を2つ以上隠し持っている事……加えて、あのクロコダイルの言ってることが本当だとすると、それ程の男がこんな回りくどい様な事をするのだろうか?)。」

マルコはチラリとシシの顔を見るが、その表情からは何を考えているかは分からなかった。

「(そして、何よりオヤジを守ったことだ……もし本当に海軍の回し者なら、万が一、取引が成立していたとしてもオヤジを仕留めるこんないいチャンスを逃す手はないよい。相手から見れば海賊……約束を守る必要はない)……!!」

マルコがこんな事を考えていると、『白ひげ』がズイっとスクアードの前に歩み寄り、上から睨みつけるとスクアードは思わず震え上がった。

「スクアード…おめぇ、仮にも親を刺そうとしたんだ……覚悟は出来てんだろうな!?バカ息子!!」

「ウアア!!!」

手に持った薙刀で殺されると思ったスクアードは思わず目を閉じそうになる……しかし、『白ひげ』の次に起こした行動は…

がばっ!!

「………ふっ」

「!!?」

「バカな息子よ……それでも愛そう…」

俺は少しだけ、口を緩ませてその光景を見ていた……薙刀を持った手とは反対の手で膝をついて、そんなセリフを言いながら抱き寄せる『白ひげ』…てっきり殺されると思っていたスクアードは驚きと戸惑いの表情を見せていた。

「!!……っ!?ふざけんな!?俺はお前を裏切った……」

当然のように暴れて離れようとするスクアードだが、『白ひげ』はしっかりと抱きしめておりビクともしない…その間にも『白ひげ』は言葉を続ける。

「…忠義心が強ェお前のその心を……騙して、闇へと引きずりこんだのは一体誰だ?」

優しく、それこそ親が『息子』に問い掛ける様な言葉にスクアードも暴れるのをやめて、オヤジの質問に答えようとすると……

「『赤犬』だろ?大方、海軍の反乱分子とか言って、協力すれば助けてやるとでも言われたんじゃないのか?」

「!!」

「……そうなのか?」

俺は既に知っていた答えをスクアードの代わりに答える…俺の答えにスクアードはさらに驚いた表情を浮かべた。そのやりとりに『白ひげ』は俺の言ったことが本当なのかどうかを確認するべく、再び話しかけるとスクアードは俯いたまま、静かに頷いた。

「やっぱりな…しかし、あんたも変だとは思わなかったのか?この作戦はエースの処刑と『白ひげ』を討ち取るため
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