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ONE PIECE NOVEL -SHISHI BREAK STORY-
第02話 シシ
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共に手をぎゅっと握りしめながらプルプルと震え、ますますバギーの怒りに拍車が掛かった。

「おおよ!もう我慢できねェ!テメェはブっ……」

そう言いながら腕を振り上げ、殴り掛かろうとするバギーに俺は両手で相手を押しとどめるような構えを取った。

「はいはい。ちょっと待ちなよ。海賊王ゴールド・ロジャーの元船員にして四皇の一人『赤髪』のシャンクスとも兄弟分のバギーさん。」

「!?…なぜそれを!!」

「そりゃあもう、そっちも有名人だからな。いろいろと噂は聞いてるぜ?」

そう言って、俺はいたずらっぽい笑みを浮かべた。

「何でも昔、ロジャー海賊団の中じゃ一目置かれていたらしいじゃねぇか?」

「な……そうでもねえけどよ!!」

俺の言葉にバギーは突然、動きを止めて胸を張りながら、人差し指で鼻を擦った。

「それにあのシャンクスとは兄弟分と言われているが、実際はシャンクスがお前に憧れてたとも噂されているし。」

「な、何言ってんだ。そんな事あるワケ……」

「そうかな?よく昔を思い出してみろ。そんな言動があったはずだぜ?」

「そんなのあるワケが……いや、待てよ?あの時か?それともあの時か?」

「「「キャプテン・バギー???」」」

否定しながらも自分が見習い時代だった時の記憶を思い出し、ブツブツと独り言を呟くバギーに囚人達も心配そうに声をかける。

それを見ながら、さらに俺は話を続ける。

「どうやら思い当たる節があるようだな。そこで、そんな伝説の男に頼みがある。そんな伝説の男の顔面を傷つけた事を許してくれねえか?」

「何だと!!何故許さなきゃいけねェんだ!!!!」

「考えても見ろよ。あの囚人達はあんたを伝説の男として英雄視してる。そんな男が顔面の一つや二つ、傷をつけられたぐらいで怒っちゃあ、器の狭い男だと思う奴もいるだろう。だから、ここで寛大な気持ちで許してやれば、『何て器の大きい男なんだ!!さすがはキャプテン・バギー!!ますます気にいっちまったぜ!!』ってなる。そうなりゃ、あいつらはますます喜んでお前の命令を聞くし、裏切りもしないだろう?」

「む……言われてみれば……」

俺にそう言われて納得するバギーに俺はダメ押しの言葉を言った。

「だから、ここは許しときなって。大丈夫、お前なら出来る!!」

「そうだ。俺なら……できそうな気がしてきた!!!!」

そう言うとバギーはバギーコールをする囚人達の方に振り向き、右手を掲げながら叫んだ。

「聞きやがれェ!!ハデ野郎共ォ!!この野郎は大胆にもこの俺様の顔面に傷をつけ、挙句の果てに無視をしやがったァ!!」

「「「ウォォォォォ!!!やっちまえ!!キャプテン・バギー!!!」」」

「だが、しかァし!!
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