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ONE PIECE NOVEL -SHISHI BREAK STORY-
第02話 シシ
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将の面々も記憶にない男の存在に興味を持ち、その姿を睨みつけていた。
「あの男……何者なんでしょうか?」
「さあな…だが、少なくとも麦わら達と一緒にいるって事は俺達の敵ってわけだ。気を抜くなよ?」
質問するたしぎにスモーカーは敵の攻撃を躱しながら答えた。
「本当に白ひげ海賊団の団員ではないんだな?」
一方、処刑台ではセンゴクがエースに詰め寄り、質問をしていた……その質問とは『あの男は白ひげ海賊団の団員か?』と言うもの。
「……ああ、俺の隊にも他の隊にもあんな男はいなかった。」
「そうか……」
そう言ってセンゴクは踵を返し、再び男の元へ視線を移した……他の海兵達が男の正体を知ろうとする中、センゴクとガープだけがそれとは別の事に注目していた。
「センゴク、あの能力……」
ガープは何かに気付いた様子でセンゴクへと話しかけていた。
「お前も気付いたか。そうだ…22年前、ロジャーが処刑される1週間前にこのマリンフォードにたった一人で攻め込み、その2年後、インぺルダウンからの脱獄に成功した空飛ぶ海賊『金獅子』のシキが持っていた能力だ。」
そう言うセンゴクとガープの頭の中には22年前の記憶が蘇っていた。
「だが、おかしいじゃろ?悪魔の実は同じ物は2つと存在せんはずじゃ。」
「悪魔の実については全てが解明されている訳ではない。そう考えれば、あの男が何らかの理由でシキの能力を得たとも考えられる。」
「じゃが……それでお前は納得するのか?」
「………今、その事を深く考えても仕方がない。今はエースの処刑と白ひげ海賊団の殲滅が最優先だ。お前もそれだけに集中しろ。」
センゴクの返答にガープは深刻な顔をして、再び戦場に視線を向けた。
彼らは知らない……後にその男の見せる力がさらなる驚きをもたらす事を……
「ほー……こりゃまたすげぇ光景だな。やっぱり実際に目で見るのは違うな。」
そんな事を言いながら俺はポケットに手を入れたまま、辺りを見回していた。
「やっぱり絵で見るのと実際に目で見るのとは雲泥の差だな。」
絵で見ただけじゃその場の雰囲気は伝わって来ないし、何より迫力に欠けるからな…実際に横にはこの物語の主人公がいるわけだし。
そう言いながら俺はエースに向かって叫ぶルフィや他のメンバーへと見やった。
バギーは思ったよりも鼻がデカかったし、Mr.3は本当にガネガネ言ってるし、クロコダイルはうるさいし、ジンベエは義理堅いし、イワさんはホントに顔面デケーし……あんだけあったら、忘れたくても忘れらんねーな。
「(そして何よりルフィは…ルフィのまんまだしな。)」
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