無印編!
俺はお前を絶対に許さない!
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「また・・・また、フェイトを守れなかった・・・」
部屋から追い出されて少しすると、アルフが消えそうな声で呟いた。
「また、ってことはこれが最初じゃないってことか?」
「ああ・・・。プレシアのやつ、フェイトはいつも一生懸命なのにそんなの気にせずに鞭で叩くんだ・・・」
俺はその言葉に少し頭痛がした気がしたが、対して気にせず、扉を壊そうとヤミを起動させる。
「・・・いくよ、ヤミ」
<はい、ヒリュー。セットアップ>
そして俺は仮面なしのバリアジャケットに身を包み、杖を構える。
「ヤミ、どれが一番手っ取り早くこの扉壊せるかな?」
<なにげにこの扉、魔力コーティングがされてるので、出力あげた状態で普通にバズーカ砲・・・もといディバインバスターを打てばなんとかなるかと>
ディバインバスター、なにげに魔力食うんだよな・・・。
「まあいいか。ディバインバスター、メンドイから出力前回で放て!」
<了解です!>
ドガガガガガガガガガガ!!
俺の放ったディバインバスターが扉に直撃する。
すると扉は見事に周りの壁を巻き込んでボロボロになり、中の様子がわかるようになる。
煙が晴れた頃、中ではフェイトがプレシアの鞭により、所々傷ついている姿が目に入ってくる。
そして、頭の中にアノ声が響いてくる。
『兄さん・・・』
ああ、またか・・・。
『兄さん、私は・・・』
また、俺は守れなかったのか・・・。
『あなたのことを・・・』
いや、まだだ。
まだ決まったわけじゃない。フェイトはしっかりと生きている。
また、助けることができる。
「フェイ・・・ト・・・!!」
俺は頭に響いてくる声を聞こえないふりして、自分の足でフェイトに近づいていく。
「ひ、りゅう・・・?」
フェイトが悲しそうな、虚ろな目で俺のことを見つめる。
大丈夫。今度こそ、絶対に守ってみせるから。
「これ以上、フェイトに触るなあぁぁぁぁぁぁああ!!」
<ヒリュー、既に準備は完了してます!>
「ダークストームドラゴン!落ちやがれ!!」
俺はプレシアに向かってダークストームドラゴンをブチ込む。
「なっ!?」
プレシアは突然の事態に体が追いつかず、俺の攻撃をモロに喰らう。
「アルフ、フェイトを!」
「あ、ああ!!」
俺の声に反応してアルフはフェイトの鎖を外し、部屋の外にでる。
「陽龍、ここから出る!早くこっちに!!」
そんなアルフの声が聞こえる。
「ああ、すぐに行く!・・・プレシア・テスタロッサ、俺はお前を絶対に許さない!」
俺はプレシアにそう言い残し、アルフたちと共に元板海鳴りへ転移をした。
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