『転生。 或いは、交差する赤と紅』
EP.03
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見えなかっただろうけどね」
桐原先輩はそう言いながら俺の前で腰に手を当て、ふふんと鼻を鳴らしながら挑発的な笑みを浮かべる。
見られても気にはしないといったリアス先輩とは違い、明らかに俺の視線を意識したわざとらしいその仕草は。
微かな、僅かな俺の理性を、衝撃となり吹き飛ばした。
並ぶリアス先輩と方向性こそ違うものの、桐原先輩も間違いなく美少女と言えるだろう。
薄い肉付きに、すらりと伸びる細い四肢。
細く見える腰の下には、小さなお尻が確かに見える。
そして、あまりにもなだらかで、一見女性らしさを欠いたようにすら見える薄い膨らみ。
桐原先輩の、小さなおっぱい。
しかし、それでもその膨らみは、確かに自身の女性を主張していた。
「ところで、お腹は平気かい?」
「……え? お腹、ですか?」
「ほら、例えば痛みがあるとか、他にもなにか違和感はあったりするかい?」
痛み? 違和感? 先輩に訊ねられて、俺はお腹を手で擦る。
何もない……よな?
何度も擦って確かめるが、やはり違和感と呼ぶほどの感覚はそこにはなかった。
「よかったわ。 その様子だと、どうやら無事に治ったようね」
「ふむ、どうやらそのようだね。 よかったじゃないか、イッセー君」
「えーと、どういうことですか? ちょっと、意味がわかんないんですけど……」
「なんだい、覚えてないのかい? 昨日、お腹を刺されただろうに?」
え? 昨日、お腹を刺されただって?
だって、アレは夢だったんじゃ……。
「ちなみに、昨日の出来事は夢じゃないわよ」
まるで、俺の考えを見通したかのように、リアス先輩はそう言った。
……夢じゃ、ない?
その一言が引き金となり、思い出される昨日の出来事。
フラッシュバックするその光景は、鮮烈に、鮮明に、俺の記憶を覚醒させた。
昨日。 俺は公園で、遭遇したあの男に―――貫かれた。
「……ッッ!!」
慌てて俺は、自身の下腹部へと視線を移す。
……ある。 傷一つ無い皮膚に覆われた俺の肌が、そこに、間違いなく。
痛みはない。 触れても、叩いても、そこには何も。
……貫かれたはずだ。 あれが夢でないのなら、確かに、俺は。
しかし、負ったはずの傷痕は既にない。 そこには、僅かな痕跡すらも。
「あんなに酷い怪我を負っていたはずなのに……」
「確かに、致命傷だったわね。 だけど安心なさい、ちゃんと私が治しておいたわ」
「治したって……。 あの怪我を? リアス先輩が?」
記憶が確かなら、俺のお腹には大きな穴がぽっかりと空いていた。
医療の知識は無いけれど、それにしたって一介の学生がどうこう出来る負傷では無かったはずだ。
「……いったい、どうやっ
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