『転生。 或いは、交差する赤と紅』
EP.03
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その下には魅惑のヒップ、女性的な丸みを帯びた尻肉が情欲を駆り立てる。
「う、んん……」
ごろり、と。 愛らしい呻きを漏らし、リアス先輩が寝返りを打つ。
瞬間。 視界に飛び込んだ二つの“ソレ”は、衝撃となり俺の脳髄を駆け抜けた。
―――お、お、お……。
―――おっぱいだ。
ぷるんと弾む瑞々しい楽園の果実が、その頂点を慎ましくも彩る桜色の果肉が。
俺の目前。 手を伸ばさずとも届くほどの至近距離で、ふるふると揺れていた。
―――え? ……あれ?
―――うええええええええっ!!
驚愕。 有り得ないはずの出来事に思考回路がスパークする。
な、何があったんだ!! いや、何をした!! いや、待て、待て!!
俺、裸。 先輩、裸。 二人仲良くベッドイン。
方程式が導き出す、その答えは―――。
動揺に乱れる呼吸。 混迷する思考は、激しく心臓を脈動させる。
もしかして、ナニか!? ナニですか!! 俺ってば、先輩様とナニをシちゃったんですか!?
「はは。 動揺してるね」
「……え?」
不意に聞こえたその声が、俺の鼓膜を揺さぶった。
明らかに女性の声。 けれども、リアス先輩の声ではない。
すやすやと安らかに、彼女の意識は未だ眠りの中にある。
……では、今の声はいったい誰が? 俺は、声の方へと視線を向ける。
「おはよう、イッセー君」
「……オハヨー、ゴザイマス」
俺の足下。 ベッドの隅のスペースに腰掛ける少女の影。
桐原伊織。 桐原先輩。 けれど、その格好はいつもの制服姿ではなかった。
「あの……桐原先輩?」
「うん? なんだい?」
「えーと、その格好は……」
「……ああ、コレかい? 生憎、パジャマなんて気の利いたものを持ってきていなくてね」
ちち。 ちちちち。
静けさを湛えた部屋の中で、小鳥のさえずりが僅かに。
静止する思考。 しかし、それでも俺の視線は目の前の光景に釘付けだった。
―――裸に、Yシャツ……。
―――裸Yシャツっ!!
桐原先輩の細い体格、リアス先輩と比べるとやや痩せ気味のその身体。
そのラインを包み込むのは、ゆったりとした男物の白いYシャツだった。
まばたきすることさえも忘れて、俺は桐原先輩に魅入られる。
薄手の生地。 綿とポリエステルの混合繊維の向こう側に、うっすら浮かぶ地肌の影。
ラフに開けた襟元からは、彼女の薄いふくらみへと続いている肌の色が覗いている。
リアス先輩の真白とは違うその色は、それでも俺の情欲を駆り立てるには十分だった。
……なんということでしょう。
まさか俺、先輩たちとヤっちゃったんですか? え、マジですか?
意味不明。 理解不能。
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