第8話 魔法少女でも恋がしたい!
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慰めかたで」
なのはは首を横に振る。
「ううん。嬉しかったよ。…い、今までそんな事言われた事なかったから…」
「そうか。それは光栄だな」
「ホントに思ってる?」
ジト目で見るなのは。
既に先程までの悲しげな顔はない。
「当たり前だ。なんであれなのはの初めてになれるのは嬉しいからな」
と、またもや、後で思い出し悶絶必至のセリフを吐く。しかし現在リクは至って真面目にこのセリフを言っている。
「あうぅ…またそうやって不意打ちを…」
なのはもなのはで顔を真っ赤にする。
恋愛経験のない少女にとって、少女マンガに出てくるイケメンが言うような言葉を言われるのは素直に嬉しいのである。
そして先程までの真面目空気は吹く跳び、ラブイチャ的な空気が二人を包み込む。
「わ、わたしねっ!」
突然なのはが大きな声を出す。
「わたし、ちゃんとするから。ちゃんと色々きちんとして…。そしたらね、リッくんに言いたい事があるんだ。そ、それまで…」
―――待ってくれますか?
言い切った後、なのははギュッと目を瞑る。
今のなのはが言える精一杯の想いが詰まった言葉。それを聞いたリクは胸が詰まる。
(世の真面目な恋愛をしている奴等はこんなモノを感じているのか?なら俺としては心臓が五つは必要なんだが)
リクは思う。
今の自分の顔は、今までの人生の中でも最大級に無様な顔をしているだろう、と。
けれど不思議と嫌な感じはしない。
だからリク自身、言う言葉は決まっていた。
「待ってるよ。―――ずっとな」
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