第五十一話 やるぜ! 人類究極の夢!
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この世界は、オレの知識欲を最大限に刺激する。
まだまだ知りたいことがたくさんあるんだ。
オレはこの世界を知り尽くしてえ。
だけど……もしかしたら魔物に殺されるかもしれねえ。
闘悟は先程考えていたことを反芻(はんすう)する。
オレはまだ死ねねえ。
死にたくねえ。
生きて、この世界を遊び尽くしてえ。
だからこそ、闘悟は不意打ちで死ぬことを恐れる。
死ぬ時は、自分で決めたい。
その望みを奪われないようにするためには、どうしたらいいか。
「…………なら、そんな存在になればいいんだ」
ふと思いついたように呟き、その場で立ち上がり、目を閉じる。
「ここなら、他の人間はいねえ。気兼ねなくやれる……」
すると、一瞬で空気が張りつめる。
闘悟が魔力を解放し始めたのだ。
いつも通り一パーセント程度の魔力で体を覆う。
「さあ、作り直すぞオレの体! 目指せっ! 不老不死っ!」
そう、闘悟が考えたのは、決して死なない肉体を持つことだった。
不死の肉体なら、たとえ不意打ちで、どれだけの攻撃を受けようが死にはしない。
これなら闘悟の望みを叶うことができる。
闘悟は自身の改変魔法で、肉体を不滅にしようと考えた。
それに不老不死は人類の夢だ。
叶えられるなら叶えてみたい。
だが、幾ら経っても肉体に変化が感じられない。
「ん〜やっぱ不老不死は無理なのかねぇ……」
闘悟は残念そうに眉を寄せている。
だが首を横に振り、その考えを捨てる。
「いや、諦めるのはまだ早え! こうなったらやれるだけやってやる! 幸いここには誰もいねえしな」
ニヤッと笑って闘悟はまた目を閉じる。
すると、今度は魔力が肉眼でハッキリ確認できるくらい溢(あふ)れてくる。
「……一パーセントで駄目なんだったら……」
大気が震える。
地面が微かに振動する。
「……三パーセント……五パーセント……十パーセント……」
どんどん魔力を解放していく。
この世界に来て、初めて一パーセント以上の魔力を使用する。
闘悟は自身がどれほどとんでもないことをしようとしているのか理解してはいない。
普通の肉体である自身を、永久不滅の肉体に改変するというのだ。
それは、神に与えられたものを勝手に破壊し、作り直すことと同義(どうぎ)。
幾ら改変魔法の持ち主でも、普通は成功を手にできない。
神と同等の力が無ければ、闘悟の望みは叶わない。
闘悟は今、神の所業(しょぎょう)を成(な)そうとしているのだ。
それが、どれほどのことか分かってはいない。
もし、成功するのなら、それ
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