第四十九話 さすがはマスターの後押し
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
か! ランクというのは、その危険度や難易度で決められているんです! 普通Cランクの依頼は、Cランクの登録者達が数人でこなすような仕事なんです!」
「はあ、そうなんですか?」
「そうなんです! しかもあなたはまだFランクですよ? しかも一人です! これが何を意味してるか分かりますか?」
「何ですか?」
「無謀だってことです!」
アンシーは顔がくっつくくらい詰め寄ってくる。
闘悟は後ずさりしながら話を聞いている。
「ん〜そうなんですか? でもきっと大丈夫ですよ?」
「根拠は何ですか根拠は?」
アンシーは、周りが自分達に注目していることに気づいてはいない。
大きな声を出してしまっている自分が、その中心になっていることも知らない。
闘悟はどうやって説明したものかなと思っていると、ジュネイが口を開く。
「アンシー、お前、マスターの決めたことに口を出すつもりかい?」
「うっ……」
鋭い目つきでアンシーを睨むと、その胆力のせいで気圧(けお)される。
「……分かりましたよもう……どうなっても知りませんからね……」
観念したように肩を落とす。
その様子を見てジュネイはニヤッとする。
「ということだよ。お前さんは今から行くのかい?」
闘悟の方を見る。
「はい」
「しっかり支度して行くんだね。幾らお前さんでも、気を抜いてると痛い目見るよ?」
「肝に銘じておきますよ」
すると、ジュネイは視線を逸らし、何か思い出したように声を出す。
「そう言えば、さっきあのボックの子分達と話をしてたみたいだけど、何を話してたんだい?」
へぇ、あの大男、ボックって言うのか。
あ、そういや、アイツらの名前も知らねえや。
子分達のことを思い、しまったと心で呟く。
まあ、ガリとブーでいいか。
ジュネイが闘悟の返事を待っているので、返答をする。
「少しアイツらにやってもらいたいことがあったんですよ」
「やってもらいたいこと? 何だい?」
「ん〜それは……今は秘密ということで」
「……」
「心配しなくても、ギルドには迷惑かけないですよ。ギルドに関することじゃないですしね」
「……そうかい」
ジュネイは内心釈然(しゃくぜん)としないが、闘悟が話す意思が無いと感じたので、諦めてまた二階に戻って行った。
「そんじゃ、オレも行くかな」
闘悟が気合を入れると、アンシーが声を掛けてきた。
「あ、あの! 本当に行くんですか?」
はぁ〜心配性もクィルで慣れてるつもりだけど、ここまで引っ張られると面倒になるな。
「とにかく、一度行ってみます。駄目だと思った
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ