機動戦士ガンダムSEED
0218話
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を覚えているか?」
「あ、ああ。オーブでの事だろう?」
「そうだ。クルーゼの行動はその情報に関係する事が原因となっている。それを話したいと思うが構わないか?」
「……ああ。俺もいい加減奴との関係を知りたいしな」
ムウが頷いたのを確認し、口を開く。
「ラウ・ル・クルーゼ。超一流のMSパイロットにしてザフトの英雄。その正体はムウ、お前の父親であるアル・ダ・フラガのクローンだ」
「……何?」
「このメンデルにあるGARM R&D社の主任研究員であるユーレン・ヒビキ博士。お前の父親は彼に資金援助と引き替えに自らのクローン作成を依頼した。その結果がラウ・ル・クルーゼだ。自分の息子であるムウではなく、自分自身のクローンをフラガ家の跡継ぎにしようとしたんだな。……ただし、体細胞クローニングの宿命であるテロメア遺伝子の減少短縮問題を、技術不足で解決出来なかった。つまりクルーゼは人の何倍もの早さで老いていく失敗作なんだよ。さて、自分が他人の欲望の為に産み出され、尚且つ出来損ないだからと捨てられたと知ったらどうすると思う?」
「それは、もちろん親父に復讐をするんじゃないか?」
「ああ。そして実際その復讐は実行に移された」
「復讐を……つまり、親父が死んだあの火事は!?」
「そうなるな。さて、自分を直接的に産み出した人物に対する復讐は遂げた。だが自分を産み出す土壌となったこの世界が変わる事なく続いている状況が許せない。そう考えたクルーゼが次に狙うのは戦争を激化させて自分という存在を産み出した人類そのものの滅亡になる訳だ」
「その為にNジャマーキャンセラーをブルーコスモスに?」
マリューの言葉に頷く。
「恐らくだが、ジェネシスに関してもクルーゼが何らかの関与をしている可能性もある」
「つまりは、何か? 俺とクルーゼの奴は遺伝子的には親子って事か?」
「そうなるな」
「……マジか」
心底嫌そうに眉を顰めるムウ。自分の宿敵だと思っていた相手が実は遺伝子的に自分の父親でした、という事が明らかになったのだからそれも無理はないが。
「いや、でもちょっと待てよ? 俺の親父のクローンって事は……ナチュラルなんじゃないか?」
ふと思いついた様子でムウが口に出したその疑問に、周囲が静まりかえる。
ザフトの英雄。つまりは軍人であるコーディネーター達の頂点に立っているといってもいいクルーゼが実はナチュラルだというのを皆信じられない様子だ。
「アクセル?」
マリューの言葉に小さく頷く。
「そう、クルーゼは正真正銘ナチュラルだ」
「ちょっと待ってくれないか。クルーゼの奴はMSをコーディネーターの誰よりも使いこなしていたが、それでもナチュラルだと言うのかい?」
「……バルトフェルド、お前はアフリカでアークエ
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