第3話
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は腕を下げ、立ち上がる。
「そして、その人物の一番強く見える姿を真似るのよ。強くよ? 軽くじゃダメ」
兄さんは、かなり躊躇しながらポーズをとり始める。そして、兄さんはやった。
「ドラゴン波!」
気合の込められた兄さんのドラゴン波の掛け声とともに、左腕に赤い籠手が現れるが、僕はそれどころじゃなかった。
「ドwwwラwwwゴwwwンwww波www」
腹筋が崩壊しそうだ。腹痛い。ネタとしてやったならまだよかったけど、気合のこもったガチのドラゴン波だった。涙の滲んだ目で見ると、兄さんは顔を赤くしていた。恥ずかしいらしい。周りの人たちも肩を震わせていた。必死に笑いをこらえているらしい。
「はぁー、はぁー、はぁー」
「ようやく、息が整ったみたいね。次はあなたの番よ」
兄さんは僕に盛大に笑われたのが、悔しいのかニヤニヤしながらこちらを見ている。
「さて、俺の弟の考える最強の存在はなんなのかな?」
兄さんの顔が完璧に悪役の顔になっているよ。
とりあえず、グレモリー先輩が言っていたことを、思い出しながらポーズをとる。
(イメージするのは常に最強の自分・・・・・・)
某赤い弓兵さんの発言を思い出しながら、僕の原型である彼女だけの必殺の構えを取った。
右足を前にだして腰を落とし、右肩を突き出すように上半身を捻る、手に剣を持っているイメージをし、目を閉じる。
集中して、それが最大限に高まったと同時に目を開いて、握っている剣を一閃する瞬間に心の中で、こう唱えた。
(魔術兵装!)
「ハァッ!!」
上半身を捻って、剣を振り切る。その状態で止まっていると、光が集まって、重厚な剣になった。よく見ると、ペンダントもついている。
それと、同時に僕の体から何かが湧き上がってきた。
「・・・・・・すごい」
「うん。これは驚いた」
塔城さんと木場がそう言う。兄さんはよくわからないようだ。
「あらあら、これは」
朱乃先輩は片手を頬に当てて、驚いていた。
「どうしたんですか?」
兄さんがグレモリー先輩に聞いている。
「彼の魔力の量が桁違いなの。これは、魔王に匹敵・・・・いえ、たぶん魔王以上の魔力量だわ。私たちの誰よりも多いのよ。(祐斗から眠っている魔力の量はかなりあるとは聞いていたけど、これほど膨大な量だなんて・・・・・・)」
初めて、神器を出したので、ちょっと感動だ。人目につかないところで発動しようかと思ったこともあったが、神器を出して、天使や悪魔、それに堕天使の目に留まるかもしれないと思って自重していたのだ。
「ただ、渚の|神器
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