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なりたくないけどチートな勇者
37*ダメな方の保護者
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「……ナルミ…その、頑張れ!」

グサッ!!

バリスの言葉が急所をえぐる。

「ひっ!……あ、そ、そうだナルミ!リリスさんにそこだけ記憶消してもらえ!そうすすれば万事解決だ!!」

なぜか怯えたようにエリザが早口で提案する。
確かにいいかも……けど

「効くかなぁ?」

「……た、多分効かないな。すまん、へんな事言って」

……なんだいエリザ、そんなに怯えて。
いったいなにがあった。
なんでそんな自分の横を凝視しながら自分にあやま……る…

「今はガマン今はガマン今はガマン後でコロス後でコロス先生を困らせた先生をバカにした先生をからかったセブルコロスセブルコロス今はダメ今はダメ先生との約束先生との約束先生との約束先生との約束今はガマン今はガマン後で燃やす後で焦がす後で刻む後で削る後で潰す後で剥ぐそもそも先生を殺そうとした燃やす焦がす刻む削る潰す剥ぐ吊す千切る刺す溶かす砕く埋める落とすぶちまける……」

「落ち着こうかシルバちゃん。ほら、自分の膝の上においで。抱きしめてあげよう」

「はい♪」

喜々として自分の膝に乗ってお人形のように自分に抱きしめられるシルバちゃん。

さっきまでは眼も虚ろに、壊れたテープみたいにぶつぶつ言ってたのが嘘みたいだ。
ちなみに描写は避けさせてもらう。

しいて言うなら貞子も即座にテレビへ避難して井戸の隅でガタガタ震えるであろうくらいに怖かった。

てゆーか、育ての親手にかけちゃだめよ。

「よしよし、頼むから危ない事考えないでね」

「はい!……えへへ」

よし、危機は去った。
纏わり付くシルバちゃんのおかげで機動性は失ったが、セブルさんの生存が約束された。

「……見せ付けてくれますね」

「あなたが死なないようにするための処置ですよ」

「わかりますし、一応認めましたが……やはり…」

あぁ、娘が嫁にいく父親ね気持ちね。
難儀よのぉ。

「……そういえば、さっき姫様が言ってましたが……忘却魔法を奥様がお使いになられる事をどうやって知ったのですかな?」

いきなり話題変えたな。
まぁ気持ちわからないでもないよーなあるよーな……

まぁいーや。

「んー、実はシルバちゃんにリリスさんがやった時立ち会ったんよね。聞いた話、かなり珍しい魔法らしいけど」

「まぁ、我直伝ですからな。奥様は5歳の頃から旦那様の生涯の伴侶となる事を決意して、それから毎日旦那様に寄り添っていましたから、旦那様に教えるついでに教えたのです。確か親友の、現魔王様と王妃様もそこにいたので使えるはずですぞ」

今おぉぅ、とエリザが言ったのは空耳ではないはずだ。

「それで、それがどうかしたの?」

「いえ、むやみやたらに見せてはい
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