暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
黄巾の章
第8話 「……ナンデモナイヨー」
[4/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
った。わかったから顔くっつけんといて!」

 ヘッドロックが苦しいからだろうか?
 霞の顔がひどく真っ赤になって、こちらから目を反らしている。
 俺は拘束を解いて、顔も朗らかに桃香に向き直った。

「いやなに。ちょっとした意見の食い違いだよ。もう解決したから、全然大丈夫! な、霞」

 俺は『否定したら殺す』という目つきで霞を見る。

「へっ!? あ、ああ。そ、そうや! もう解決やで! 仲良しさんやもん、はっはっは!」
「そ、そう? ならいいけど……」

 桃香が真っ赤な顔してこちらから目を反らしつつ、頷く。
 はて?

「と、とりあえず風邪ひいちゃうから……ご主人様も服を着てね?」
「あ」

 そういや上半身裸なの忘れてたわ。

「あーうん。ソーネ。ソーシマス」
「あー……肩も痛いわ、首も痛いわ……いろいろやりすぎやってん……」
「???」

 俺と霞の様子に、桃香が首をかしげた時だった。

「「はあわわわわわわわわーーーーーーーーーーっ!」」

 俺の天幕の方から、二人の大声が響く。

「え、なに?」
「……ナンデモナイヨー」
「あ、盾二。昨日、放り込み忘れた二人の帽子、ウチが預かっとるから伝えといてぇな」




  ―― 馬超 side ――




「そういや朝方、すんごい大声だったけどなにかあったのか?」
「はわっ!?」
「あわわ……」

 朱里と雛里が、あやうく手にもつ椀を取り落としそうになる。
 朝餉(あさげ)を取りつつ、今朝の騒動を聞いてみたが……
 あからさまに目の前の二人は慌てている。なにがあったんだろう?

「……ナイヨー、ナンデモナイヨー」
「にゃ? どうしてお兄ちゃんが答えるのだ?」
「きにするな……さてと」

 盾二が、パン、と自分の膝を打って立ち上がる。

「霞、義勇軍はこれから貴方の指揮下に入る。一応、こっちは翠の部隊、という形になる、でいいのかな?」
「うん、そうやね。その方が報告にも書きやすいし、翠にも桃香にもええやろ。一応、義勇軍の長は桃香ちゅうことにして、扱いは……翠の副官とでも書いておくわ」
「了解だ……翠、桃香、それでいいかな?」
「ああ、あたしに異存はないよ」
「うん。あ、でも作戦とかはどうするの? ご主人様が考えるの?」
「まあ、俺や朱里、雛里は元々帷幄(いあく)方……軍師みたいなもんだしな。献策はするが、現状の最終判断は霞にお願いするよ」

 朱里や雛里はともかく、盾二が軍師?
 ……どう考えても武将と言ったほうが似合うと思うんだが。

「そりゃ、一応ウチが総指揮みたいになるんやろうけど……朱里や雛里はともかく、あんさんが軍師って、見えんわぁ」
「そんなことないよ! ご主人
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ