第4章:モンバーバラの姉妹は狼と行く
第7話:馬鹿ッスか!?
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ルザックが居るのね!?」
兵士はマーニャお嬢さんの身体を舐める様に見渡しながら、重要な事を吐き出した。
「何処に居るのよ! バルザッ「申し訳ございませんが、私どもはバルザック様の為にこの二人を連れて参りました。バルザック様より先に二人をご賞味したいのでしたら、王様の許可を得てからにしてください」
マーニャお嬢さんが慌ててバルザックの居場所を聞き出そうとしたが、それを遮りスカした男ウルフが兵士と話を纏めだした。
何でバルザックの居場所を聞き出す邪魔をするんだ……馬鹿なのか!?
「へ、陛下に……いや…それは……」
「そうですか…では勝手にお手を出されない方がよろしいかと思いますよ。……で、バルザック様はどちらに居られるかご存じですか?」
「さぁな…アイツはこの城内に居るのだが、何かの研究中で大臣しか居場所を知らない」
手を出す事が出来ない女と判った途端、手の平を返す様に我々から興味を無くし、ウルフの質問に適当に答え去って行く。
「ふぅ〜………頼むよ。ここは城内で敵陣の真っ直中なんだよ! 迂闊な発言は控えてよね……バルザックを見つける前に、城内の兵士達と一戦を交える事になっちゃうよ!」
兵士が立ち去り、周囲に誰も居なくなった事を確認したウルフが、呆れ口調で話しかける。
「だって……バルザックの居場所を……」
「居場所を知りたい気持ちは解るけど、不用意すぎるんだよ! どうやらこの城の兵士共は、忠誠心と勤勉さが皆無の馬鹿者達で、城内の変化に対応する気が無いみたいだけど……城に匿われている客の敵だと知れたら、一斉に襲ってくるんだよ!」
「大丈夫よ! 城の兵士ぐらいだったら私の魔法で瞬殺にしてやるんだから!」
その通りだ。
こんな腑抜け共が大挙して現れても、オレ様の鍛え抜かれた筋肉で全員倒してやるんだ!
ビビッてんじゃねーよ。
(パァン!)
「何が瞬殺だ馬鹿者!」
マーニャお嬢さんが大きな胸を反らしやる気を見せていると、突然ウルフが彼女の頬をひっ叩き怒鳴り出す。
「な、何よ……!?」
「お前等が捜しているバルザックは、お父さんを殺した憎い敵かも知れない……だが、この城の兵士が関係あるのか? バルザックが独断で父親を殺し、キングレオ城に逃げ込んだだけだろう! そこで働く兵士に何の罪もないだろう! もし先程馬鹿な事を言ってきた兵士に、娘が居たらどうする…敵を匿った城の兵士と言うだけで、殺すのか!? 父親を殺された娘の気持ちを知らないワケじゃ無いだろう!」
マーニャお嬢さんは叩かれた頬を押さえ驚いている…
オレもミネアお嬢さんも同様だ。
我々の邪魔をする者は皆敵だと考えていた……それが当然だと思っていた。
「ご、ごめんなさい…そこまで考
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